安城市で土地や戸建てを売却しようとしたところ、隣地の屋根、雨樋、ブロック塀、庭木などが自分の敷地に越境していることが分かる場合があります。

反対に、自分の建物や塀が隣地へ越境していることもあります。

結論からいうと、越境物があるからといって、不動産を売却できないとは限りません。

越境物を撤去してから売る方法だけでなく、隣地所有者と覚書を取り交わしたうえで現状のまま売る方法や、買主に状況を説明して売買条件を調整する方法もあります。

ただし、境界や越境の状況を曖昧にしたまま売却活動を始めると、購入申込み後の価格交渉、住宅会社の建築計画、住宅ローンの手続きなどで問題になることがあります。

早い段階で越境物の種類、境界の位置、撤去の可否を整理しておけば、売却方法を比較しやすくなります。

この記事では、安城市で隣地からの越境や、自分の不動産から隣地への越境がある場合に、どのように売却を進めるかを解説します。

目次 [ close ]
  1. この記事で分かること
  2. 越境物があっても不動産は売却できる
  3. 売却前に確認したい越境物と境界の状況
    1. 屋根・庇・雨樋の越境
    2. ブロック塀・フェンス・擁壁の越境
    3. 給排水管や電線などの越境
    4. 庭木の枝や根の越境
    5. 境界杭と測量図
  4. 越境物がある不動産を売却する具体的な手順
    1. 1.越境物を写真で記録する
    2. 2.境界関係の資料を探す
    3. 3.測量が必要か判断する
    4. 4.隣地所有者と対応を協議する
    5. 5.合意内容を覚書にする
    6. 6.売買契約へ正確に反映する
  5. 越境物を撤去できない場合の売却方法
    1. 将来撤去の覚書を取得して売る
    2. 売却価格や引渡し条件を調整する
    3. 不動産会社や事業者への買取を比較する
  6. 越境物がある不動産売却でよくある失敗
    1. 越境を確認しないまま販売を始める
    2. 隣地と口頭だけで約束する
    3. 境界を確認せず越境物を撤去する
    4. 「現況渡しなら説明しなくてよい」と考える
  7. 安城市で越境物を確認するときの地域的な視点
  8. 不動産会社へ相談する前に準備したい資料
  9. ヒロセット不動産へ相談するメリット
  10. まとめ|越境物は売却前の整理と書面化が重要
  11. よくある質問
    1. Q1.隣地の雨樋が少し越境していても売却できますか?
    2. Q2.越境物は必ず売却前に撤去しなければなりませんか?
    3. Q3.境界杭が見つからない土地でも売却できますか?
    4. Q4.隣地所有者が越境物の撤去に応じない場合はどうなりますか?
    5. Q5.自分の家が隣地へ越境している場合も売却できますか?
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この記事で分かること

・不動産売却で問題になりやすい越境物の種類
・境界杭や測量図を確認する理由
・隣地所有者との協議や覚書の進め方
・越境物を撤去できない場合の売却方法
・売買契約で明確にしておきたい事項

越境物があっても不動産は売却できる

越境物がある不動産でも、状況を買主へ説明し、売買条件について合意できれば売却できる可能性があります。

重要なのは、単に「越境があるか、ないか」だけではありません。

次の内容を具体的に整理する必要があります。

・何が越境しているのか
・どちら側から越境しているのか
・越境している範囲はどの程度か
・撤去や移設が可能か
・撤去費用を誰が負担するのか
・将来の建て替え時に撤去するのか
・隣地所有者との書面があるか

例えば、隣地の雨樋が数センチ越境している場合と、ブロック塀の基礎が広い範囲で地中越境している場合では、買主の判断や対応方法が異なります。

越境の内容によっては、建築できる面積、住宅の配置、駐車場計画、工事用足場の設置などに影響することもあります。

そのため、目視だけで判断せず、必要に応じて土地家屋調査士などへ確認することが重要です。

売却前に確認したい越境物と境界の状況

屋根・庇・雨樋の越境

古い住宅が建っている土地では、隣地建物の屋根、庇、雨樋などが境界線を越えていることがあります。

建物自体は境界内に収まっていても、屋根の先端や雨樋だけが越境しているケースもあります。

将来、買主が新しい住宅を建てる際に支障が出る可能性があるため、越境部分の位置と高さを確認します。

ブロック塀・フェンス・擁壁の越境

現地にあるブロック塀が、そのまま土地の境界を示しているとは限りません。

塀の中心が境界になっている場合もあれば、塀全体がどちらか一方の所有物である場合もあります。

地上部分は境界内でも、基礎が地中で隣地へ越境していることもあるため、解体や建て替えの予定がある場合は注意が必要です。

給排水管や電線などの越境

隣地の給排水管が対象地の地下を通っていることや、対象地の配管が隣地を経由していることがあります。

地中の越境は目視で確認できないため、古い図面、工事記録、所有者の記憶などから判明する場合があります。

配管を移設できるか、移設費用を誰が負担するかによって売却条件が変わる可能性があります。

庭木の枝や根の越境

隣地の庭木の枝や根が境界を越えている場合もあります。

2023年4月1日施行の改正民法では、越境した枝について、所有者へ切除を求めることを原則としながら、催告後も相当期間内に切除されない場合など、一定の条件で越境された土地の所有者が切り取れる制度が設けられています。根については枝と異なる規定があります。もっとも、木を傷める可能性や費用負担、隣地への立入りなどの問題があるため、自己判断で切除せず、個別に確認することが必要です。

境界杭と測量図

越境を判断する前提として、境界線がどこにあるかを確認します。

現地の塀、植木、生け垣などを境界だと思っていても、登記上の境界や隣地所有者との認識と一致しているとは限りません。

次の資料や現地状況を確認します。

・境界杭や境界標
・地積測量図
・確定測量図
・境界確認書
・公図
・過去の売買契約書

境界杭が見つからない場合や、図面と現地が一致しない場合は、土地家屋調査士への相談を検討します。

越境物がある不動産を売却する具体的な手順

1.越境物を写真で記録する

まず、越境していると思われる部分を写真で記録します。

全体が分かる写真と、越境部分に近づいた写真をそれぞれ撮影しておくと、不動産会社や土地家屋調査士へ状況を伝えやすくなります。

ただし、写真だけで境界や越境の有無を確定できるわけではありません。

2.境界関係の資料を探す

測量図、境界確認書、過去の売買契約書などを確認します。

以前の所有者が隣地と越境に関する覚書を締結している場合もあるため、相続した不動産では、被相続人が保管していた書類も探してください。

3.測量が必要か判断する

境界杭がそろっており、隣地との認識にも問題がない場合は、直ちに確定測量が必要とは限りません。

一方で、境界杭がない、古い図面しかない、隣地所有者と認識が異なる、越境範囲が売却条件に影響するといった場合には、測量を検討します。

測量の種類、期間、費用は土地の形状、隣接地の数、道路との境界確認などによって変わります。

4.隣地所有者と対応を協議する

越境が確認できたら、隣地所有者と対応方法を協議します。

主な選択肢は次のとおりです。

・売却前に越境物を撤去する
・引渡しまでに移設する
・次回の建て替えや修繕時に撤去する
・一定期間、現状の使用を認める
・買主が越境に関する合意内容を承継する

隣地との関係を悪化させないためにも、最初から撤去を強く求めるのではなく、測量結果や写真を示しながら事実関係を確認することが大切です。

5.合意内容を覚書にする

口頭だけの約束では、隣地や対象不動産の所有者が変わったときに、合意内容を確認できなくなる可能性があります。

そのため、次の事項を覚書などの書面に残す方法があります。

・越境物の種類と位置
・双方が越境を確認したこと
・当面は現状の使用を認めること
・建て替えや大規模修繕時の撤去義務
・撤去費用の負担者
・不動産を売却した場合の承継方法

覚書の内容は物件ごとに異なります。法的効果を含め、必要に応じて弁護士、司法書士、土地家屋調査士などへの個別確認が必要です。

6.売買契約へ正確に反映する

越境の事実が確認できた場合は、買主に正確に説明し、物件状況報告書、重要事項説明書、売買契約書などへ反映します。

仲介会社が契約後にブロック塀の越境を知った事案でも、買主への説明義務が認められた裁判例があります。越境の存在を知りながら曖昧にするのではなく、図面や覚書を示して具体的に説明することが重要です。

契約では、次の事項を明確にします。

・越境物を現状のまま引き渡すのか
・引渡しまでに撤去するのか
・売主と買主の責任範囲
・隣地との覚書を買主が承継するのか
・将来撤去できなかった場合の扱い
・契約不適合責任の範囲

「現況渡し」と記載するだけで、すべての問題が解決するとは限りません。具体的な契約内容については、物件ごとの個別確認が必要です。

越境物を撤去できない場合の売却方法

隣地建物の一部が越境している場合、隣地所有者の事情によっては、売却前の撤去が難しいことがあります。

その場合でも、次の方法を検討できます。

将来撤去の覚書を取得して売る

現在は越境を残したままとし、隣地建物の建て替えや大規模修繕時に越境部分を撤去する内容の覚書を取得する方法です。

ただし、買主が覚書の内容を受け入れるか、住宅会社や金融機関がどのように判断するかは個別に異なります。

売却価格や引渡し条件を調整する

越境によって土地利用が制限される場合は、その影響を考慮して価格や引渡し条件を調整することがあります。

単に越境部分の面積だけで減額を決めるのではなく、建物配置、駐車場計画、撤去費用、将来の紛争リスクなどを確認します。

不動産会社や事業者への買取を比較する

一般の住宅購入者が判断しにくい物件でも、不動産会社、建売事業者、投資家などが検討する場合があります。

ただし、買取は仲介による売却より価格が低くなる傾向があるため、売却期限、手取り額、隣地交渉の負担を比較して判断します。

越境物がある不動産売却でよくある失敗

越境を確認しないまま販売を始める

購入申込みが入った後に越境が判明すると、買主が購入を見送ったり、価格交渉が発生したりすることがあります。

販売前にすべて解決できなくても、状況を把握しておけば、最初から条件を説明できます。

隣地と口頭だけで約束する

「建て替えるときに撤去する」と口頭で約束していても、所有者が変わると確認できない可能性があります。

将来の買主にも説明できるよう、図面を添付した書面を作成することが重要です。

境界を確認せず越境物を撤去する

塀や庭木が越境しているように見えても、境界線自体が想定と違う場合があります。

先に撤去すると、隣地所有者とのトラブルや費用負担の問題につながる可能性があります。

「現況渡しなら説明しなくてよい」と考える

現況渡しで売却する場合でも、売主や仲介会社が把握している越境状況は、買主へ具体的に説明することが重要です。

責任範囲を調整する場合も、越境の種類、位置、隣地との合意内容を契約書へ反映します。

安城市で越境物を確認するときの地域的な視点

安城市では、安城駅、三河安城駅、新安城駅、桜井駅周辺の住宅地と、駅から離れた郊外では、買主が重視する条件が異なります。

駅から離れた戸建てや土地では、車の出入り、前面道路、間口、駐車場台数などが購入判断に影響しやすくなります。

雨樋、庇、ブロック塀などの越境により、駐車場の配置や建物と隣地との距離が制限されると、土地全体の使い方に影響する場合があります。

また、安城市内には市街化区域、市街化調整区域、農地など、土地利用条件が異なる地域があります。

安城市では、都市計画情報、道路台帳、認定路線、境界立会などの地図情報を「あんじょうマップ」で閲覧できます。ただし、市は掲載情報を参考情報としており、最新かつ正確な内容は担当課への確認が必要と案内しています。

越境だけでなく、用途地域、接道、再建築の可否、道路境界などを併せて確認してください。

不動産会社へ相談する前に準備したい資料

越境物がある不動産について相談する場合は、次の資料があると状況を整理しやすくなります。

・固定資産税納税通知書
・登記事項証明書
・公図
・地積測量図、確定測量図
・境界確認書
・越境に関する覚書
・過去の売買契約書
・建築確認済証、建物図面
・越境部分の写真
・隣地所有者と協議した記録
・相続関係資料
・住宅ローン残高が分かる資料

資料が全部そろっていなくても相談は可能です。

まずは所在地、越境していると思われる物、境界杭の有無、隣地所有者との関係など、分かる範囲から整理できます。

ヒロセット不動産へ相談するメリット

ヒロセット不動産では、越境物がある不動産について、すぐに撤去や売却だけをすすめるのではなく、次の方法を比較します。

・売却前に越境を解消する
・隣地との覚書を取得する
・現況のまま条件を明示して売却する
・古家付き土地として売却する
・解体して更地で売却する
・不動産会社や事業者への買取を比較する
・しばらく保有しながら隣地と協議する

越境物の種類、境界の状況、建物状態、道路条件、想定する買主層を確認したうえで、土地家屋調査士、司法書士、弁護士などの専門家確認が必要な部分を整理します。

西尾市、安城市、岡崎市、刈谷市、碧南市、高浜市、豊田市、幸田町、名古屋市周辺の不動産相談に対応しています。

まとめ|越境物は売却前の整理と書面化が重要

安城市で隣地からの越境物がある不動産でも、直ちに売却できないとは限りません。

まずは、境界杭や測量図を確認し、何がどの程度越境しているのかを整理することが重要です。

売却前に撤去できる場合は、撤去時期や費用負担を明確にします。

撤去が難しい場合は、隣地との覚書、将来の撤去条件、買主への説明、売買契約上の責任範囲を整理します。

越境を曖昧にしたまま販売するのではなく、事実関係と対応方法を明確にしておくことで、買主も判断しやすくなります。

まだ売ると決めていない段階でも、現状を整理することはできます。

安城市・西尾市・岡崎市・刈谷市・碧南市・高浜市・豊田市・幸田町・名古屋市周辺で、境界や越境のある土地、戸建て、空き家、相続不動産の売却についてお悩みの方は、ヒロセット不動産までご相談ください。

よくある質問

Q1.隣地の雨樋が少し越境していても売却できますか?

売却できる可能性があります。ただし、越境の位置や範囲を確認し、買主へ説明する必要があります。撤去するのか、現状のまま引き渡すのか、隣地との覚書を取得するのかを物件ごとに整理します。

Q2.越境物は必ず売却前に撤去しなければなりませんか?

必ず撤去しなければ売却できないとは限りません。将来の建て替え時に撤去する覚書を取得し、現状のまま売却する方法もあります。買主、住宅会社、金融機関の判断は個別に異なります。

Q3.境界杭が見つからない土地でも売却できますか?

売却できる場合はありますが、越境範囲や土地面積を確認できず、買主との条件調整が難しくなる可能性があります。測量が必要かどうかは、土地家屋調査士や不動産会社への個別確認が必要です。

Q4.隣地所有者が越境物の撤去に応じない場合はどうなりますか?

撤去が難しい場合は、将来撤去の覚書、価格や引渡し条件の調整、買取などを検討します。強制的な撤去や法的手続きについては、越境物の種類や状況により異なるため、弁護士などへの個別確認が必要です。

Q5.自分の家が隣地へ越境している場合も売却できますか?

売却できる可能性はありますが、隣地所有者との協議が必要です。売却前に撤去する方法のほか、将来の建て替え時に解消する覚書を作成する方法があります。費用負担や契約条件は個別に整理します。

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