中根町・白砂町・弥富通周辺の土地は、住宅街か幹線道路沿いかで、比較する地価と想定買主が変わります。所在地と前面道路を確認し、住宅用地としての使いやすさと、店舗・共同住宅などの利用可能性を分けて査定します。
結論からいうと、瑞穂区南東部では町名や坪単価だけで土地価格を判断しないことが重要です。
中根町・白砂町の住宅地と、幹線道路である弥富通沿いでは、用途地域・道路条件・想定される土地利用・買主が異なる場合があります。
この記事では、中根町・白砂町・弥富通周辺で土地を売却するときに確認したい査定ポイントを、不動産実務の視点から整理します。
- 査定の基本|住宅地と弥富通沿いは道路・用途・想定利用を分けて比較する
- 中根町・白砂町・弥富通は瑞穂区の南東部に位置する
- 2026年地価公示|白砂町と弥富通では土地の性格そのものが違う
- 中根町・白砂町では「戸建住宅として使いやすいか」が重要
- 弥富通沿いは住宅地とは別の査定が必要
- 「弥富通から近い」だけでは査定は同じにならない
- 瑞穂区南東部では高低差も現地で確認する
- 買主は「土地価格+建築までに必要な費用」で考える
- 白砂町周辺ではハザード情報も住所ごとに確認する
- 中根町・白砂町・弥富通周辺で査定前に確認したい8項目
- 土地売却の相談前にあると便利な資料
- 中根町・白砂町・弥富通の土地を相談するときに整理したいこと
- よくある質問
- 関連記事
- 中根町・白砂町・弥富通の売却を区全体と比較する
査定の基本|住宅地と弥富通沿いは道路・用途・想定利用を分けて比較する
中根町・白砂町・弥富通周辺の土地売却では、「瑞穂区だから坪○万円」「近くの土地が○万円だった」という比較だけでは十分ではありません。
特にこの地域では、
- 弥富通などの幹線道路に面しているか
- 住宅街の中にあるか
- 前面道路の幅員
- 間口と奥行き
- 土地面積
- 用途地域
- 建ぺい率・容積率
- 高低差
- 境界や越境
- 駅・バスなどへのアクセス
- ハザード情報
によって、土地を検討する買主が変わる可能性があります。
実際、2026年地価公示では、白砂町2丁目27番の住宅地が18万4,000円/㎡である一方、弥富通2丁目5番3の幹線道路沿い商業地は28万7,000円/㎡です。単純計算ではそれぞれ約60.8万円/坪、約94.9万円/坪ですが、用途・道路・駅距離・想定利用が異なるため、この2地点の単価をそのまま個別の土地査定へ当てはめることはできません。
出典:国土交通省「2026年地価公示」愛知県データ。白砂町は名古屋瑞穂-3、弥富通は名古屋瑞穂5-1の2026年1月1日時点の公示価格です。坪換算は1坪=約3.3058㎡で計算しています。
まだ売却すると決めていなくても、土地の条件と価格の考え方を先に整理しておけば、保有・売却・活用を比較しやすくなります。
中根町・白砂町・弥富通は瑞穂区の南東部に位置する
中根町と白砂町は、名古屋市瑞穂区の南東部に位置する町です。名古屋市の公式資料では、中根町は1~5丁目、白砂町も1~5丁目で構成されています。白砂町の東側は天白区中砂町に接しています。
弥富通は瑞穂区南東部を東西に横断する県道岩崎名古屋線で、西側の落合橋方面から東側の昭和高校交差点付近まで延びています。
つまり、一口に「瑞穂区南東部」といっても、
住宅地の中の土地
と
弥富通に面する土地
では、査定の前提を分けて考える必要があります。
2026年地価公示|白砂町と弥富通では土地の性格そのものが違う
この地域の違いを理解するうえで参考になるのが、国土交通省の2026年地価公示です。
| 項目 | 白砂町2丁目27番 | 弥富通2丁目5番3 |
|---|---|---|
| 2026年公示価格 | 184,000円/㎡ | 287,000円/㎡ |
| 坪換算 | 約60.8万円/坪 | 約94.9万円/坪 |
| 地積 | 152㎡ | 264㎡ |
| 用途地域 | 第一種住居地域 | 近隣商業地域 |
| 前面道路 | 北側約5.4m市道 | 南側約24.5m県道 |
| 最寄交通 | 瑞穂運動場東駅 約1.5km | 新瑞橋駅 約560m |
| 周辺利用 | 低層住宅・共同住宅 | 店舗・事務所・マンション等 |
| 標準的利用 | 戸建住宅地 | 中層店舗住宅併用地 |
国土交通省の鑑定評価では、白砂町の標準地について「戸建住宅地」が最有効使用と判断され、需要者として住宅取得者や建売用地を取得する不動産事業者などが想定されています。
一方、弥富通2丁目の標準地は幅員約24.5mの県道に面する近隣商業地域で、中層店舗住宅併用地が標準的な利用とされています。法人、事業者、不動産会社、マンション開発事業者なども需要者として想定されています。
この違いは土地売却を考えるうえで非常に重要です。
弥富通沿いの坪単価を、そのまま中根町や白砂町の住宅街へ当てはめることはできません。
反対に、住宅街の成約事例だけを使って、弥富通沿いの土地を評価するのも適切とは限りません。
中根町・白砂町では「戸建住宅として使いやすいか」が重要
中根町・白砂町など住宅地内の土地では、個人の住宅購入者や戸建分譲会社などを想定し、
「住宅を建てやすい土地か」
という視点で確認することが重要です。
1.前面道路
同じ町内でも、前面道路の幅員や道路種別によって土地の利用条件が変わります。
買主は、
- 建築基準法上の道路か
- 道路幅員はどの程度か
- セットバックが必要か
- 車の出入りがしやすいか
- 駐車スペースを確保しやすいか
などを確認します。
「道路に面しているから問題ない」とは限りません。
査定時には公図や現況だけではなく、必要に応じて道路種別まで確認することが重要です。
2.間口
住宅地の土地では、面積と同じくらい、間口が重要です。
例えば同じ40坪でも、
- 間口が広い整形地
- 間口が狭く奥行きが長い土地
- 旗竿状の土地
- 不整形地
では、住宅や駐車場の配置自由度が変わります。
特に自動車を利用する世帯では、建物だけでなく駐車スペースまで含めた配置ができるかが買主の判断材料になります。
3.土地形状
査定で「坪単価×面積」だけを使えない理由の一つが土地形状です。
長方形や正方形に近い土地は建物配置を検討しやすい一方、三角地や極端に奥行きが長い土地、間口の狭い土地では、有効に使える部分が減る場合があります。
土地面積が大きくても、建築プランが入りにくければ買主側の評価が下がる可能性があります。
弥富通沿いは住宅地とは別の査定が必要
弥富通沿いでは、住宅地とは違う視点が必要です。
国土交通省の2026年地価公示における弥富通2丁目5番3は、近隣商業地域で、店舗・事務所・マンションなどが建つ地域とされています。標準地の南側道路は約24.5mで、新瑞橋駅から約560mです。
そのため、弥富通沿いの土地では、
- 店舗
- 店舗併用住宅
- 事務所
- 賃貸住宅
- マンション
- その他事業利用
など、住宅地より広い土地利用を検討できる場合があります。
ただし、「弥富通沿いなら必ず商業利用できる」「マンション用地になる」という意味ではありません。
実際に可能な建築計画は、その土地の用途地域、容積率、間口、道路、敷地面積、高さ制限等を個別に確認する必要があります。
幹線道路沿いで確認したいこと
弥富通周辺では、少なくとも次の点を確認します。
- 用途地域
- 建ぺい率・容積率
- 高度地区
- 防火・準防火地域
- 道路幅員
- 間口
- 車両の出入り
- 土地面積
- 土地形状
- 現在の建物
- 近隣の土地利用
名古屋市では、用途地域等を「名古屋市都市計画情報提供サービス」で確認できます。用途地域の境界付近では、道路一本、土地の一部などによって規制が異なる可能性があるため、個別確認が必要です。
「弥富通から近い」だけでは査定は同じにならない
土地売却では、弥富通までの距離だけを見るのではなく、
弥富通に直接面している土地
と
一本・二本住宅街へ入った土地
を分けて考えることが重要です。
幹線道路沿いでは店舗や共同住宅などの需要を検討できる一方、住宅地内では静かな住環境を求める戸建購入者が中心になることがあります。
つまり、
道路条件が変わると「土地のメリット」そのものが変わる
ということです。
幹線道路沿いだから必ず高い、住宅街だから低い、という単純な関係でもありません。
交通量、騒音、出入りのしやすさ、敷地規模などによって、住宅として評価されるか、事業用として評価されるかが変わります。
瑞穂区南東部では高低差も現地で確認する
瑞穂区内の土地では、高低差も査定項目の一つです。
所有者から見ると「少し段差があるだけ」に見えても、買主側では、
- 擁壁がある
- 道路より土地が高い
- 道路より土地が低い
- 隣地との高低差が大きい
- 建替え時に造成工事が必要
といった条件が建築費へ影響することがあります。
名古屋市の都市計画基本図では等高線や標高値も確認できますが、実際の土地については現地測量や専門家への確認が必要になる場合があります。
特に擁壁がある場合は、見た目だけで安全性や再利用可否を判断せず、資料や現地状況を確認した方が安全です。
買主は「土地価格+建築までに必要な費用」で考える
売主は「いくらで売れるか」を考えます。
一方、土地を購入する人は、
土地取得費+土地を使える状態にする費用+建築費
で考えます。
例えば、
| 土地の状態 | 買主が確認する可能性があること |
|---|---|
| 古家あり | 解体費、建物利用可能性 |
| 境界不明 | 測量・境界確認 |
| 越境あり | 是正・覚書等 |
| 高低差あり | 擁壁・造成費 |
| 間口が狭い | 建物・駐車配置 |
| 不整形地 | 有効利用できる面積 |
| 道路が狭い | 建築・車両進入 |
| 広い土地 | 分割・共同住宅・事業利用 |
そのため、売却前に費用をかけてすべて解決してしまう必要があるとは限りません。
例えば古家がある土地でも、解体してから売るか、古家付きで売るかは査定後に比較した方がよい場合があります。
先に解体すると建物を利用したい買主の選択肢をなくすこともあるためです。
白砂町周辺ではハザード情報も住所ごとに確認する
瑞穂区南東部で土地を売却する際は、ハザード情報も確認しておきたい項目です。
名古屋市は瑞穂区について、
- 洪水
- 内水氾濫
- 高潮
- 地震
- 津波
などのハザードマップを公開しています。
また、不動産取引では水防法に基づくハザードマップにおける対象物件の所在地について、重要事項説明の対象となっています。
ただし、「瑞穂区南東部だから浸水する」「白砂町だから危険」と一括りに判断することはできません。
町内でも所在地によって想定が異なるため、実際の土地の住所をハザードマップへ重ねて確認する必要があります。
売却時は、ハザード情報を隠すのではなく、客観的な公的資料を基に説明できる状態にしておくことが重要です。
中根町・白砂町・弥富通周辺で査定前に確認したい8項目
土地を所有している方は、まず次の内容を確認してみてください。
チェックリスト
- □ 土地の正確な面積
- □ 前面道路の種類と幅員
- □ 道路に接している長さ
- □ 用途地域・建ぺい率・容積率
- □ 境界標や測量図の有無
- □ 隣地からの越境・隣地への越境
- □ 高低差・擁壁の有無
- □ 古家や倉庫等の建物の有無
すべて分からなくても問題ありません。
固定資産税の課税明細書や登記関係書類などから確認を始め、足りない部分を後から調査する方法があります。
土地売却の相談前にあると便利な資料
次の資料が残っていれば、査定や土地条件の確認がしやすくなります。
- 固定資産税納税通知書・課税明細書
- 登記事項証明書
- 公図
- 地積測量図
- 確定測量図
- 境界確認書
- 購入時の売買契約書
- 建築確認関係書類
- 古い造成・擁壁関係資料
ただし、すべてを準備してから相談する必要はありません。
資料が見当たらない場合でも、所在地や所有状況から何を確認すべきか整理することはできます。
中根町・白砂町・弥富通の土地を相談するときに整理したいこと
査定では、住宅地の成約事例と幹線道路沿いの事例を分け、前面道路・間口・土地形状・用途地域・高低差・境界・古家の有無を確認します。弥富通沿いでは店舗・事務所・共同住宅などの利用可能性も検討できますが、用途地域や容積率、道路、敷地規模によって個別に判断が必要です。
売却をまだ決めていなくても、現在の土地条件と価格帯を整理し、住宅向け・事業者向け・保有のどれを比較するか確認できます。古家がある場合も、先に解体を決めず現況での売却条件と解体後を比べてください。
よくある質問
Q.白砂町の土地は坪60万円程度で売れるということですか?
いいえ。2026年地価公示の白砂町2丁目27番は約60.8万円/坪ですが、これは特定の標準地の公示価格です。実際の売却価格は面積、道路、間口、形状、方位、高低差、古家の有無などによって変わります。
Q.弥富通沿いなら住宅街より高く売れますか?
一概にはいえません。弥富通沿いには近隣商業地域など住宅街とは異なる土地利用が可能な地点がありますが、交通量や敷地形状、間口、面積、用途地域などによって評価は変わります。
Q.古い家があります。解体してから査定した方がよいですか?
先に解体する必要があるとは限りません。古家付き土地として販売する方法や、買主が取得後に解体する方法もあります。解体費と売却条件を比較してから判断する方が安全です。
Q.境界が分からなくても土地査定はできますか?
価格の検討自体はできます。ただし、実際の売却条件を決める段階では境界確認や測量が必要になる場合があります。既存の測量図や境界標の有無から確認するとよいでしょう。
Q.売るか決めていなくても相談できますか?
売却を決める前の状況整理についても相談できます。価格、土地条件、売却・保有・土地活用などを比較してから判断できます。 土地の売却・保有・活用について相談する
Q.ハザードマップに該当すると土地は売れませんか?
ハザード区域に該当することだけで直ちに「売れない」とは判断できません。想定浸水深などを住所ごとに確認し、土地価格・建築計画・買主への説明を含めて個別に判断する必要があります。
関連記事
瑞穂区の土地価格を確認する
2026年版|名古屋市瑞穂区の土地売却相場はいくら?地域別の地価と査定ポイント
瑞穂区東部の土地について確認する
瑞穂区東部の土地売却|密柑山・日向町・八勝通周辺の査定ポイント
広い土地の売却方法を確認する
瑞穂区で100坪以上の土地は一括・分割どちらで売る?費用・手取り・期間を比較
名古屋市全体の売却相談について確認する
名古屋市の不動産売却相談|土地・戸建・空き家・相続・収益物件の整理窓口
参考情報
土地ごとの用途地域・建ぺい率・容積率等は、名古屋市の都市計画情報で個別に確認してください。
瑞穂区の洪水・内水氾濫等については、名古屋市が最新のハザードマップを公開しています。
中根町・白砂町・弥富通の売却を区全体と比較する
この地域の個別査定を検討するときは、瑞穂区の土地売却・相場で区全体の価格水準を確認し、建物がある場合は瑞穂区の家・戸建売却ガイドも比較してください。相続物件は瑞穂区の実家・相続不動産売却で手続きの順番を整理しています。



