名古屋駅から徒歩4分、名古屋市中村区名駅4丁目に、新たな飲食商業施設「名駅でら横丁」が計画されています。

店舗流通ネット株式会社の公式発表によると、地上3階建て・17店舗規模で、2027年7月竣工、2027年10月開業予定です。居酒屋、寿司、ラーメン、イタリアン、炉端焼きなど幅広い飲食業態を想定しています。

この計画で不動産の視点から特に注目したいのは、単に「名駅に新しい飲食施設ができる」ことではありません。

店舗流通ネットは、短期の定期借地を前提として、建物を新築し、将来的には建物を解体して更地へ戻すところまで見据えた土地活用型の開発と説明しています。名古屋駅周辺の土地所有者だけでなく、「将来は別の用途で使いたいが、それまで土地を活用できないか」と考える地主にとっても参考になる事例です。

この記事で分かること

  • 名駅でら横丁の場所・規模・開業予定
  • 現時点で発表されている出店業態
  • 「短期定期借地」を利用した今回の土地活用の特徴
  • 地主が定期借地型の土地活用を検討するときの確認事項
  • 周辺の土地や不動産価格を見るときに注意したいこと

先に結論|名駅でら横丁は2027年10月開業予定

「名駅でら横丁」は、店舗流通ネット株式会社が名古屋駅エリアで計画する飲食商業施設です。

2026年9月8日に企業からプレスリリースが発表され、店舗流通ネット公式サイトでも9月9日付の報道発表資料として掲載されています。したがって、計画自体は企業公式情報で確認できます。

現在公表されている概要は次のとおりです。

項目公表内容
施設名名駅でら横丁
所在地名古屋市中村区名駅4丁目5-20
アクセス名古屋駅徒歩4分
規模地上3階建て・17店舗規模
延床面積632.68坪
用途重飲食・軽飲食
竣工予定2027年7月
開業予定2027年10月
事業者店舗流通ネット株式会社
開発の特徴短期の定期借地を前提に、新築から将来の解体・更地戻しまでを想定

企業発表では「2027年10月からの開業予定」とされており、2026年9月11日時点では具体的なグランドオープン日は公表されていません。開業時期や計画内容は今後変更される可能性もあるため、正式な日付は今後の企業発表を確認する必要があります。

名駅でら横丁にはどんな店が入る?

現在発表されているのは具体的な店舗名ではなく、「想定される業態」です。

店舗流通ネットの発表では、

  • 居酒屋
  • ダーツ
  • イタリアン
  • ラーメン
  • 寿司
  • もつ焼き
  • 炉端焼き
  • 餃子

などが挙げられています。

17店舗すべての店名や運営事業者が決まったと発表されているわけではないため、現段階で特定の店が出店すると断定することはできません。

施設全体のコンセプトは「和モダン」です。

花札や浮世絵など日本文化を感じられる意匠を取り入れ、訪日客だけでなく、名駅周辺で働くビジネスパーソンや地域の来街者の利用も想定されています。

単独の大型飲食店をつくるのではなく、複数の飲食店を集積させ、「横丁」として回遊してもらう計画になっている点が特徴です。

不動産の視点で注目したいのは「短期定期借地」

今回の計画を土地活用の事例として見ると、最も特徴的なのが「短期の定期借地」です。

店舗流通ネットは、今回の計画について、

「建物の新築 → 一定期間の建物活用 → 将来の解体 → 更地戻し」

までを見据えた開発案件と説明しています。

一般的な土地活用では、アパートや店舗、オフィスなどを建築し、長期間保有することを前提に計画するケースがあります。

それに対して今回の計画は、「将来この土地を別の用途に使う可能性がある」という前提を残しながら、その間に土地を事業利用する発想です。

これは地主にとって、

「売却はしたくない」
「永久に建物を残したいわけでもない」
「将来自分で使える状態には戻したい」
「それまで土地を寝かせるのはもったいない」

という土地で検討余地が生まれる考え方です。

ただし、名駅で成立した仕組みを、そのまま別の土地へ当てはめられるわけではありません。

立地、賃料、借地期間、建設費、解体費、想定テナント、集客力などの条件が合わなければ事業として成立しないためです。

「短期定期借地」は法律上の正式な名称なのか?

ここは今回の情報で特に注意したいところです。

店舗流通ネットは企業発表の中で「短期の定期借地」と表現していますが、今回公表された資料からは、具体的な借地期間や借地借家法上の契約類型までは確認できません。

借地借家法第23条には「事業用定期借地権等」が定められており、専ら事業用建物の所有を目的とする場合、10年以上50年未満の期間で設定する制度があります。また、同条による契約は公正証書によって行う必要があります。

ただし、

「名駅でら横丁=借地借家法第23条の事業用定期借地権」

と今回の公表資料だけから断定することはできません。

本件の具体的な契約期間、地代、建物所有者、解体費用の負担方法などについても公表されていないため、企業発表以上の内容を推測するべきではないでしょう。

地主がこの土地活用事例から確認したい5つのポイント

1.最初に「土地をいつ返してもらうか」を決める

土地活用というと「何を建てるか」から考えがちですが、定期借地型では出口の確認が先です。

たとえば、

「15年後に自分で使いたい」
「将来的に子どもへ引き継ぎたい」
「一定期間後に再開発や売却を検討したい」

など、将来の利用時期を整理してから契約期間を考える必要があります。

2.建築費と解体費を誰が負担するか確認する

建物を建てる場合は、建築費だけでなく、契約終了時の解体費も考える必要があります。

今回の「名駅でら横丁」は将来の解体・更地戻しまで見据えた計画とされています。

土地所有者が同じような土地活用を検討する場合も、

「誰が建てるのか」
「誰が修繕するのか」
「誰が解体するのか」
「どの状態で土地を返還するのか」

まで契約段階で整理することが重要です。

3.土地に合ったテナント需要があるかを見る

名駅でら横丁では、飲食テナント17店舗規模が想定されています。

これは「空いている土地だから飲食店を建てる」という単純な話ではありません。

駅からの距離、周辺の人の流れ、利用時間帯、客層、道路条件、土地の間口・形状、建物計画などを組み合わせて考える必要があります。

郊外の土地であれば、飲食施設よりもロードサイド店舗、物流、駐車場、住宅などの方が適する場合もあります。

土地活用は、建物を決めてから土地に当てはめるのではなく、「その土地を誰が使うのか」から考える方が現実的です。

4.地代だけで土地活用を比較しない

地主側から見ると、毎月の地代は分かりやすい判断材料です。

しかし、土地活用を比較するときは、

  • 契約期間
  • 地代
  • 保証条件
  • 建物や造成の負担
  • 固定資産税等の保有コスト
  • 契約終了時の状態
  • 将来の土地利用
  • 中途解約や事業撤退時の扱い

まで含めて考える必要があります。

税務上の取扱いは契約内容や所有形態によって変わるため、具体的な計画では税理士等への確認も必要です。

5.将来の売却や相続まで考える

土地を貸している期間中に、相続や資産整理が必要になる可能性もあります。

長期間の借地契約を締結するのであれば、「現在の収益」だけでなく、相続人がその契約を引き継ぐ可能性まで考えておいた方がよいでしょう。

売却、貸地、建築、駐車場、保有にはそれぞれ特徴があります。

最初から一つに決めず、複数の案を比較してから判断することが大切です。

名駅でら横丁ができれば周辺の不動産価格は上がる?

「新しい商業施設ができるから、周辺の土地価格も上がるのでは」と考える方もいるかもしれません。

しかし、名駅でら横丁の開業だけを理由に、周辺の不動産価格が上昇すると判断することはできません。

商業施設の開業は、周辺の人流、飲食需要、店舗需要などを見る材料の一つにはなります。

一方、不動産そのものの評価では、

  • 駅からの距離
  • 前面道路
  • 間口
  • 土地形状
  • 土地面積
  • 用途地域
  • 建ぺい率・容積率
  • 防火等の規制
  • 現在の建物
  • 賃貸借関係
  • 将来の利用方法

などを個別に確認する必要があります。

ヒロセット不動産でも、名古屋市中村区について、名古屋駅周辺と住宅地では想定する買主や土地の見方が異なるため、駅への近さだけで判断しないことを解説しています。

名駅・中村区に土地を所有している場合に確認したいこと

名駅でら横丁のような開発事例を見ると、「自分の土地でも貸地や事業用の土地活用ができないか」と考える方もいるでしょう。

その場合、いきなり建築会社へ建物プランを依頼するより、まず土地条件を整理する方が判断しやすくなります。

確認したいのは、登記名義、土地面積、接道、道路幅員、間口、土地形状、用途地域、建築上の制限、現在の利用状況、既存の賃貸借契約、将来自分や家族で利用する予定などです。

そのうえで、

「売却する」
「そのまま保有する」
「事業者へ貸す」
「駐車場にする」
「建物を建てて運用する」

といった方法を比較します。

名駅でら横丁の事例から分かるのは、「土地活用=アパートを建てる」「空き地=駐車場」という二択だけではないということです。

一方で、今回のような短期間を前提とする商業開発は、事業者のリーシング力や建設・解体を含めた事業収支が必要になるため、すべての土地所有者に向く方法ではありません。

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使っていない土地や貸地について相談したい場合はこちらです。

土地活用・駐車場・遊休地の相談

ヒロセット不動産への相談について

「今すぐ土地を売りたい」という段階でなくても、土地の条件や今後の選択肢を整理することはできます。

たとえば、

「将来使う予定があるため売却はしたくない」
「しばらく貸す方法があるか知りたい」
「駐車場と貸地のどちらがよいのか分からない」
「事業者へ土地を貸せる条件なのか確認したい」

という段階でも構いません。

名古屋市・西尾市・安城市・岡崎市・刈谷市など愛知県内で土地活用や遊休地について迷われている場合は、現在の土地条件と将来の予定を整理しながら、売却・保有・賃貸・活用の選択肢を比較してみるとよいでしょう。

ヒロセット不動産へのお問い合わせ

まとめ|名駅でら横丁は「新店舗情報」だけでなく土地活用としても注目

名駅でら横丁は、名古屋駅徒歩4分の名駅4丁目に計画されている、地上3階建て・17店舗規模の飲食商業施設です。

2027年7月竣工、2027年10月開業が予定されています。

不動産の視点で特に注目したいのは、短期の定期借地を前提として、新築から将来の建物解体・更地戻しまでを含めて事業計画を組んでいることです。

土地活用では「何を建てれば儲かるか」だけでなく、「何年間使うのか」「最後に土地をどの状態へ戻すのか」「将来誰が使うのか」まで考える必要があります。

土地を売却するか決めていなくても、土地の条件、将来利用、貸地としての可能性を整理しておくことで、選択肢を比較しやすくなります。

よくある質問

Q1.名駅でら横丁はいつオープンしますか?

2027年10月の開業予定です。店舗流通ネットの公式発表で確認できますが、2026年9月11日時点では具体的なグランドオープン日は公表されていません。今後の工事やテナント準備などにより変更される可能性もあるため、最新の公式情報を確認してください。

Q2.名駅でら横丁にはどんな店舗が入りますか?

居酒屋、ダーツ、イタリアン、ラーメン、寿司、もつ焼き、炉端焼き、餃子などが想定されています。ただし、現在発表されているのは業態であり、17店舗それぞれの具体的な店名がすべて発表されたわけではありません。

Q3.名駅でら横丁の借地期間は何年ですか?

現時点の企業発表では確認できません。短期の定期借地を前提としていることは公表されていますが、具体的な期間や契約条件は公開されていません。そのため、借地期間を推測して記載することはできません。

Q4.「短期定期借地」は事業用定期借地権と同じですか?

必ずしも同じとは確認できません。借地借家法第23条には事業用定期借地権等の制度がありますが、今回の公表資料では本計画の具体的な法的契約類型までは明らかにされていません。

Q5.名駅でら横丁ができれば近くの土地価格は上がりますか?

施設開業だけを理由に土地価格が上がるとは判断できません。新しい人流や店舗需要を見る材料にはなりますが、不動産価格は駅距離、道路、間口、土地形状、用途地域、建築条件、需要など複数の要因から個別に判断する必要があります。

参考情報

店舗流通ネット株式会社
「名古屋駅 徒歩4分、インバウンド対応型飲食ビル『名駅でら横丁』誕生!」
店舗流通ネット公式サイト
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