このページは「どこに・何が・いつできるか」を確認する具体的な工場・物流施設の計画一覧です。 西尾東IC周辺、高落町、八ツ面町、安城市南部などで公表されている施設名・所在地・規模・進捗を整理します。
所有している土地が工場・物流用地として使えるかは市街化調整区域・農地・道路条件の実務ページ、国道23号名豊道路の全線開通や交通インフラの影響は道路整備の影響を扱うページで詳しく確認できます。
公開日:2026年9月13日
情報確認日:2026年9月13日
西尾東ICや国道23号周辺を走っていて、「ここは何ができるのだろう」「工場が増えているけれど、周辺の土地にも影響するのだろうか」と気になっている方もいるでしょう。
2026年9月時点では、西尾市高落町の新工場、安城市榎前町の新倉庫、福釜町の物流センターなど、一次情報で確認できる具体的な計画があります。一方、八ツ面町の岩瀬鉄工八ツ面工場は「これから建つ計画」ではなく、2025年4月に竣工済みです。
この記事では、噂や求人情報だけではなく、愛知県のCASBEEあいち、企業公式発表、西尾市・安城市、国土交通省などの公開情報をもとに、西尾東ICから国道23号沿線、高落町・八ツ面町・安城市南部で確認できる工場・物流施設の動きを整理します。
なお、工場が建つことと、周辺の土地がそのまま工場用地として利用できること、あるいは地価が上がることは別問題です。 土地利用の可否や売却判断は実務ページで詳しく確認できます。
この記事で分かること
- 高落町・八ツ面町・安城市南部で確認できる工場・物流施設の計画と進捗
- 各施設の所在地・規模・用途・完成予定
- 計画中と竣工済みを混同しないための確認ポイント
- 国道23号・西尾東IC周辺で産業立地が注目される背景
先に結論|高落町と安城市南部では具体的な計画を確認できる
2026年9月13日時点で、公的資料や企業発表から確認できる主な動きは次のとおりです。
| エリア | 計画・施設 | 公開情報上の状況 | 規模・特徴 |
|---|---|---|---|
| 西尾市高落町 | (仮称)株式会社杉浦様 西尾工場 | 2027年1月完了予定 | 延床約2,858㎡、市街化調整区域 |
| 西尾市八ツ面町 | 岩瀬鉄工 八ツ面工場 | 2025年4月竣工済み | 敷地約8,000㎡、建屋約4,000㎡ |
| 安城市榎前町 | (仮称)光徳運輸株式会社新倉庫 | 2027年5月完了予定 | 延床約7,115㎡、市街化調整区域 |
| 安城市福釜町 | サンワ 安城南物流センター | 2027年2月完了予定 | 延床約8,497㎡、市街化調整区域 |
| 西尾市吉良町 | デンソー善明南新工場 | 2027年竣工予定 | CASBEE上の延床約91,861㎡ |
高落町の工場、榎前町の新倉庫、福釜町の物流センターについては、2025年度の「CASBEEあいち」届出一覧に掲載されています。CASBEEは建築主が提出した建築物環境配慮計画書を愛知県が公表する制度で、建設地・用途・規模・完了予定などを確認できます。
ただし、CASBEEの内容は建築主による自己評価を含み、愛知県が事業計画そのものを認証する制度ではありません。工期や仕様が変更される可能性もあるため、記載された完成時期や規模は「届出上の予定」として確認する必要があります。
西尾市高落町|「株式会社杉浦様 西尾工場」は2027年1月完了予定
高落町では、愛知県のCASBEEあいちに「(仮称)株式会社杉浦様 西尾工場」が掲載されています。
公開資料による建設地は、
西尾市高落町郷前102番、103番
です。
計画概要は次のとおりです。
- 敷地面積:約4,684㎡
- 建築面積:約2,655㎡
- 延床面積:約2,858㎡
- 地上2階
- 木造
- 用途:工場
- 都市計画上:市街化調整区域
- 完了予定:2027年1月
愛知県の公開資料では、ここまで具体的に確認できます。
一方、今回確認した一次資料だけでは、この工場で具体的に何を製造するのかまでは確認できませんでした。 そのため、製造品目や操業内容について推測して記載するのは避けるべきでしょう。
高落町の土地利用可否は計画地ごとに異なる
高落町で新工場が計画されていても、周辺の土地が同じ用途に使えるとは限りません。市街化調整区域、農地、開発許可、道路条件などの個別判断は、西尾東IC周辺の土地を工場・物流用地に使えるか確認する実務ページで詳しく確認できます。
西尾市八ツ面町|岩瀬鉄工八ツ面工場は2025年4月に竣工済み
八ツ面町では、岩瀬鉄工株式会社の八ツ面工場が確認できます。
ただし、これは2026年時点の「これから建設される新工場」ではありません。
同社は2025年4月18日に八ツ面工場の竣工式を行ったと公式発表しており、所在地は、
西尾市八ツ面町切戸177
です。会社概要では、敷地約8,000㎡、建屋約4,000㎡とされています。
愛知県のCASBEE届出にも岩瀬鉄工八ツ面工場が掲載されており、届出時の延床面積は約4,126㎡でした。
八ツ面町で新しい造成を見かけても、用途は資料で確認する
八ツ面町周辺では造成や開発が行われることがありますが、現地で工事が始まっただけでは、
「工場ができる」
「物流倉庫になる」
「店舗になる」
とは判断できません。
開発許可や造成完了の公示だけでは建物用途まで分からない場合もあります。
土地所有者にとっても、近隣の工事情報を見るときは、「造成されている」という事実と「何が建つか確認できている」という事実を分けることが大切です。
八ツ面町も西尾市の「西尾・北部地区」の地域計画対象町に含まれているため、農地については個別確認が必要です。
安城市榎前町|光徳運輸の新倉庫は2027年5月完了予定
安城市南部では、物流系の具体的な建築計画を確認できます。
愛知県CASBEEあいちに掲載されているのが、
「(仮称)光徳運輸株式会社新倉庫」
です。
建設地は、
安城市榎前町井杭山219番3、220番、221番
とされています。
届出内容は、
- 敷地面積:約6,233㎡
- 建築面積:約3,722㎡
- 延床面積:約7,115㎡
- 鉄骨造2階建て
- 用途:事務所・工場
- 市街化調整区域
- 完了予定:2027年5月
です。
施設名称は「新倉庫」ですが、CASBEE上の建物用途は「事務所、工場」とされています。施設名だけで用途を判断せず、公開資料を併せて見る必要があります。
榎前町には工業団地の地区計画がある
安城市には「榎前工業団地東地区」と「榎前工業団地西地区」の地区計画があります。
市の都市計画概要では、東地区が約3.6ha、西地区が約13.8haとされており、地区計画区域内で一定の建築や土地の区画形質変更を行う場合には、原則として工事着手30日前までの届出が必要です。
つまり、安城市南部を「23号に近いから何でも建てられる土地」と考えるのではなく、どの地区計画・都市計画区域に入っているのかを地番単位で確認することが必要です。
安城市福釜町|サンワ「安城南物流センター」は2027年2月完了予定
安城市福釜町では、株式会社サンワの安城南物流センターが計画されています。
最新のCASBEEあいち資料では、
安城市福釜町下山26番1ほか10筆
を建設地として、
- 敷地面積:約9,761㎡
- 建築面積:約4,590㎡
- 延床面積:約8,497㎡
- 鉄骨造2階建て
- 市街化調整区域
- 完了予定:2027年2月
とされています。
サンワ自身も2025年10月、同施設を産業用車両部品の物流集約拠点として新設し、自動倉庫システムやピッキングロボットを導入すると発表しています。
なお、2025年10月の企業発表と2026年2月のCASBEE資料では敷地面積・延床面積がわずかに異なります。建物規模を確認する際は、後から公表されたCASBEE資料の数値を基準に見るのが適切です。
このように、計画途中では面積や完成予定が修正されることがあるため、土地所有者が周辺開発を判断するときも「最初の記事で見た数字」を固定情報として扱わない方がよいでしょう。
西尾市内の大型計画としてデンソー善明南新工場も進行
西尾東ICの直近ではありませんが、西尾市全体の設備投資を見るうえで無視できないのが、デンソー善明南新工場です。
デンソーは2024年9月、善明製作所の敷地を拡張して新工場を建設し、電動化・ADAS制御用ECUを製造する計画を公表しました。工場建屋の総投資額は約690億円とされています。
2026年のデンソーの発表でも、善明南新工場について2027年竣工予定であることが確認できます。
ここで注意したいのが、公開資料によって竣工予定月に差があることです。
2024年のデンソー発表では「2027年1月竣工予定」ですが、愛知県CASBEEの2025年度届出では「2027年4月完了予定」となっています。CASBEEでは建設地が西尾市吉良町駮馬内ノ山1-2、延床面積約91,861㎡とされています。
したがって、現時点では「2027年竣工予定」と捉え、具体的な完成月は今後の企業発表を確認するのが適切です。
なぜ西尾東IC・国道23号沿線の工場動向が注目されるのか
背景の一つが国道23号名豊道路です。
国土交通省によると、名古屋市から豊橋市方面を結ぶ延長72.7kmの名豊道路は、蒲郡バイパスの未開通区間が開通したことで2025年3月8日に全線開通しました。
国は、名豊道路について物流効率化や沿線企業の経済活動を支える道路として位置付けています。
また西尾市は、都市計画マスタープランで国道23号・西尾東IC周辺に広がる江原町東部地区の工業団地周辺などを「産業拠点(工業系)」として位置付けていると説明しています。
ただし、
道路が便利になった
→工場が増える
→周辺の土地価格が必ず上がる
という単純な関係ではありません。
事業用地として評価されるかどうかは、土地そのものの条件によって大きく変わります。
周辺の土地利用・売却判断も確認
新工場や物流施設の計画が近くにあっても、周辺の土地が同じ用途に使えるとは限りません。市街化調整区域、農地転用、開発許可、前面道路、間口、排水、インフラなどは土地ごとに確認する必要があります。
所有地を工場・物流用地として利用できるか、売却・貸地・保有のどれを検討するかといった実務判断は、西尾東IC周辺の土地は工場・物流用地に使える?で詳しく確認できます。工場・物流施設の名称・所在地・規模・進捗は変更される可能性があるため、判断時には最新の公表情報を確認することが重要です。
よくある質問
Q1.西尾東IC周辺に工場が増えると土地価格は上がりますか?
工場建設だけを理由に土地価格が上がるとは判断できません。事業用需要にはプラス材料となる可能性がありますが、市街化区域・調整区域、農地、道路幅員、間口、土地形状、排水などによって評価は大きく異なります。個別の土地条件と実際の取引事例を確認する必要があります。
Q2.高落町で工場が建つなら、近くの農地も工場用地にできますか?
自動的に工場用地へ変更できるわけではありません。今回確認した新工場計画地自体も市街化調整区域です。農地の場合は農地転用、農振、地域計画、都市計画法上の開発許可などを地番ごとに確認する必要があります。
Q3.八ツ面町にはこれから新しい工場ができるのですか?
今回確認できた岩瀬鉄工八ツ面工場は、2025年4月にすでに竣工しています。2026年9月時点で、同工場を「今後建設される計画」と扱うのは正確ではありません。新たな工場計画については、今後の行政資料や企業発表を確認する必要があります。
Q4.安城市南部ではどのような物流施設が計画されていますか?
榎前町では光徳運輸の新倉庫が2027年5月、福釜町ではサンワ安城南物流センターが2027年2月の完了予定としてCASBEEあいちに掲載されています。ただし建築計画は変更される場合があるため、最新資料の確認が必要です。
Q5.近所の造成地に何ができるか調べるにはどうすればよいですか?
愛知県のCASBEEあいち、自治体の開発許可・都市計画情報、企業のニュースリリースなどを照合する方法があります。造成工事だけでは最終用途が分からないこともあるため、名称・地番・建築用途まで確認できた情報と、噂の段階の情報を分けて見ることが大切です。
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参考情報
- 愛知県「CASBEEあいち2025年度届出一覧」
- 愛知県「建築物環境配慮計画書(CASBEEあいち)の公表」
- 西尾市「都市計画区域、市街化区域、市街化調整区域」
- 西尾市「農地の転用」
- 西尾市「地域計画公告」
- 安城市「地区計画区域内における建築物等の届出」
- 国土交通省中部地方整備局「名豊道路全線開通」
- デンソー「善明製作所に新工場を建設」



