安城市福釜町で、自動車整備用機械メーカー「長崎ジャッキ株式会社」の新工場計画が進んでいます。
愛知県へ提出された資料では、計画地は福釜町釜ヶ渕、延床面積は約7,076㎡、鉄骨造3階建ての工場です。さらに最近の採用情報では「新本社工場」とされ、事務所は2026年12月~2027年1月頃の稼働予定と案内されています。
注目したいのは、単に大きな工場ができることだけではありません。計画地が国道23号・高棚福釜IC周辺にあり、安城市が企業立地を進めるエリアと重なることです。
ただし、「工場ができる=周辺の土地も工場用地になる」「周辺地価が上がる」と判断することはできません。福釜町には市街化調整区域や農地もあり、土地ごとに道路、農地、開発許可、排水などの条件確認が必要です。
※本記事は2026年9月13日時点で確認できる公表資料・企業情報を基に作成しています。
- この記事で分かること
- 長崎ジャッキ安城新工場はどこに、どのくらいの規模で建設される?
- 工場の完成・稼働時期はいつ?公表資料には時期の違いがある
- 長崎ジャッキとはどのような会社?
- なぜ福釜町なのか|国道23号・高棚福釜ICとの位置関係
- 安城市も高棚福釜IC周辺を企業立地の重要エリアとして位置付けている
- ただし「隣に工場ができたから自分の土地にも建てられる」とは限らない
- 福釜町では「最後の数百メートル」の道路条件も確認したい
- 長崎ジャッキ新工場から周辺土地所有者が考えたいこと
- 大型工場の進出だけで土地価格は判断できない
- 福釜町・高棚町の土地を所有しているなら何を確認すればよい?
- 相談するときにあると確認しやすい資料
- ヒロセット不動産への相談について
- まとめ|新工場計画は「周辺の土地をどう見るか」を考える材料になる
- よくある質問
- 関連記事
- 参考情報
この記事で分かること
- 長崎ジャッキ安城新工場の所在地・規模・現在確認できるスケジュール
- なぜ福釜町・高棚福釜IC周辺に工場立地が進むのか
- 国道23号沿線で事業用地を見るときに重要なポイント
- 周辺の地主・土地所有者が「自分の土地も使える」と即断できない理由
- 工場進出を土地売却・土地活用の判断材料にするときの確認順序
長崎ジャッキ安城新工場はどこに、どのくらいの規模で建設される?
結論からいうと、安城新工場は福釜町釜ヶ渕で進められている、延床面積7,000㎡を超える工場計画です。
愛知県の「CASBEEあいち2024年度届出一覧」では、(仮称)長崎ジャッキ安城新工場について、次の内容が公表されています。
| 項目 | 公表内容 |
|---|---|
| 建物名称 | (仮称)長崎ジャッキ 安城新工場 |
| 建設地 | 安城市福釜町釜ヶ渕 |
| 建物用途 | 工場 |
| 構造 | S造(鉄骨造) |
| 階数 | 地上3階 |
| 敷地面積 | 約9,739㎡ |
| 建築面積 | 約5,206㎡ |
| 延床面積 | 約7,076㎡ |
| 設計資料上の竣工予定 | 2026年8月 |
| 都市計画上の区域 | 市街化調整区域 |
安城市が公表する盛土規制法関係の届出では、工事主は長﨑ジャッキ株式会社、施工者は山旺建設株式会社とされ、福釜町釜ケ渕69番1・69番2・70番・71番・72番・73番・74番・107番1が対象地として掲載されています。盛土等の工事については2025年5月7日着手、2026年5月31日完了予定とされています。
なお、「盛土等の工事完了予定」と「建物の竣工・工場稼働」は同じ意味ではありません。
工場の完成・稼働時期はいつ?公表資料には時期の違いがある
ここは情報を分けて見る必要があります。
愛知県のCASBEE資料では竣工予定が「2026年8月」とされています。一方、2026年9月時点で掲載されている長崎ジャッキの求人では、安城市福釜町釜ヶ淵72を「新本社工場」とし、「新工場の事務所稼働予定は12月~2027年1月頃」と案内しています。
さらに、長崎ジャッキ公式サイトの会社概要では、2026年9月時点でも本社所在地は「碧南市須磨町5番地2」と表示されています。
したがって現時点では、
「設計段階では2026年8月竣工予定だったが、新本社工場としての実際の稼働・事務所移転はその後段階的に行われる可能性がある」
と捉えるのが安全です。
正式な本社移転日や全面稼働日については、今後の長崎ジャッキ公式発表を確認する必要があります。
長崎ジャッキとはどのような会社?
長崎ジャッキ株式会社は、現在、碧南市須磨町に本社を置く自動車整備用機械メーカーです。
公式サイトでは、ガレージジャッキ、ミッションジャッキ、油圧プレス、タイヤリフターなど、自動車整備現場で使用する各種機械を製造していることが確認できます。創業は1947年です。
その企業が安城市福釜町へ新しい工場・本社機能を設ける動きは、福釜町周辺の土地利用を見るうえでも注目できる事例です。
ただし、一企業の進出だけで地域全体の土地需要や土地価格の上昇を判断することはできません。
なぜ福釜町なのか|国道23号・高棚福釜ICとの位置関係
福釜町を事業用不動産の視点で見ると、国道23号知立バイパスと高棚福釜ICの存在が大きな特徴です。
新工場の計画地である「福釜町釜ヶ渕」は高棚福釜IC周辺に位置します。同じ釜ヶ渕にある「でんまぁと安城西部」は、高棚福釜ICから約300mと案内されており、この一帯が国道23号へのアクセスを取りやすい場所であることが分かります。
工場や事業所では、住宅とは土地の評価軸が違います。
特に企業側は、
- 幹線道路へ出やすいか
- 大型車両が進入できるか
- 前面道路に十分な幅員があるか
- 敷地内に車両動線を確保できるか
- 従業員が通勤しやすいか
- 原材料や製品を効率よく輸送できるか
といった点を確認します。
そのため「駅から近いか」だけではなく、「主要道路までどのようにつながるか」が土地利用を左右します。
安城市も高棚福釜IC周辺を企業立地の重要エリアとして位置付けている
長崎ジャッキの計画を単独で見るのではなく、安城市の土地利用政策と合わせて見ると、この場所の特徴が分かりやすくなります。
安城市の企業立地推進計画では、国道23号インターチェンジ周辺を産業ゾーンとして位置付けています。
高棚福釜IC周辺については、国道23号東側・県道47号南側の接道条件がよい場所で民間開発が決定していることや、既存産業ゾーンの重点地区として、開発規模に応じた道路拡幅などを検討する方針が示されています。
つまり、福釜町周辺で工場計画が出ていることは偶然の立地だけで考えるのではなく、
「国道23号IC周辺へ産業立地を誘導する安城市の土地利用方針」
という背景も合わせて見る必要があります。
ただし「隣に工場ができたから自分の土地にも建てられる」とは限らない
ここが土地所有者にとって最も大切な点です。
長崎ジャッキ新工場の愛知県提出資料には、計画地が「市街化調整区域」と記載されています。
市街化調整区域は、原則として市街化を抑制する区域です。
そのため、
「近くに大きな工場がある」
「国道23号のICから近い」
「道路沿いに企業が増えている」
という理由だけで、別の土地にも同じ工場や倉庫を建てられるとは限りません。
工場用地として検討するときは、少なくとも次の順番で確認した方が現実的です。
- 市街化区域・市街化調整区域のどちらか
- 農地か宅地か
- 農用地区域に含まれていないか
- 開発許可を検討できる土地か
- 前面道路の幅員・接道条件
- 大型車の進入経路
- 水路・排水条件
- 周辺住宅や農地との位置関係
- 必要な敷地面積・建築用途が制度上成立するか
土地の面積だけを見て判断しないことが重要です。
福釜町では「最後の数百メートル」の道路条件も確認したい
国道23号に近ければ、どの土地でも企業から高く評価されるわけではありません。
安城市の資料では、高棚福釜IC周辺について、国道23号と県道47号以外の道路は概ね幅員6m未満と整理されています。また、産業ゾーン内には農地が約10haあり、神楽山用水によって土地が分断される場所もあるとされています。
事業用地では、高速・バイパスまでの距離だけでなく、
「敷地から国道23号へ出るまでの道路を大型トラックが実際に通れるか」
を見る必要があります。
例えば、広い土地でも出入口が狭い、交差点で大型車が曲がりにくい、水路があって出入口位置が限られるといった場合、利用方法が変わる可能性があります。
これは住宅用地とはかなり違う評価ポイントです。
長崎ジャッキ新工場から周辺土地所有者が考えたいこと
今回の工場計画を見て、福釜町や高棚町周辺に土地を持つ方がすぐ売却する必要はありません。
むしろ先に確認したいのは、
「自分の土地も事業用地として検討できる条件なのか」
という点です。
事業用地として検討できる可能性を調べる
道路、都市計画、農地、敷地形状、面積を調べます。
工場だけでなく、倉庫、営業所、事務所、資材置場、駐車場など、用途によって必要条件は変わります。
現在のまま保有する場合と比較する
今すぐ土地を使う予定がなくても、将来の相続や管理負担まで含めて保有を続ける方法があります。
土地利用の可能性を調べたからといって、売却する必要はありません。
売却する場合は想定買主を考える
事業用地として利用できる土地なら、一般住宅を建てる個人とは違う買主が対象になる場合があります。
逆に、法令や道路条件から事業利用が難しければ、農地・住宅用地など別の視点から評価する必要があります。
「坪単価はいくらか」より先に、「誰が何のために買える土地なのか」を整理した方が、土地の評価を考えやすくなります。
大型工場の進出だけで土地価格は判断できない
「近くに新工場ができるなら土地価格も上がるのでは」と考える方もいるでしょう。
しかし、今回確認した公表資料だけから、長崎ジャッキ新工場によって福釜町周辺の地価が上昇すると判断することはできません。
不動産価格には、
道路条件、都市計画、土地形状、面積、農地規制、需要、周辺環境、売却時点の市場など複数の要素が関係します。
大型工場の進出は地域を見る一つの材料にはなりますが、それだけを査定価格へ直接置き換えるのは適切ではありません。
福釜町・高棚町の土地を所有しているなら何を確認すればよい?
最初から売却査定を依頼する必要はありません。
土地の所在地が分かれば、まず確認したいのは、
「現在何に使える土地なのか」
「事業用地として検討できる余地があるのか」
「売る・貸す・残すなら、それぞれどのような条件になるのか」
です。
特に国道23号周辺では、ICとの距離だけではなく、都市計画・農地・前面道路・水路・大型車動線を地番単位で確認することが大切です。
相談するときにあると確認しやすい資料
固定資産税課税明細書、登記事項証明書、公図、測量図、境界確認書、土地の写真などがあれば、条件を整理しやすくなります。
農地であれば農地関係の資料、事業用地として検討したことがある場合は行政との協議資料なども参考になります。
ただし、資料がすべてそろっていなくても相談は可能です。まず所在地から確認できる内容を整理する方法もあります。
ヒロセット不動産への相談について
長崎ジャッキの安城新工場のような企業立地情報を見ると、「近くに持っている土地にも可能性があるのでは」と気になることがあります。
ただし、土地の価値や使い方は、隣接する開発だけでは決まりません。
ヒロセット不動産では、安城市福釜町・高棚町をはじめとする土地について、
「まだ売ると決めていない」
「工場用地になる土地なのかだけ確認したい」
「農地のまま残すか、将来的な活用を考えるか迷っている」
「事業用地として売る場合に何を確認すればよいか知りたい」
といった段階から、土地条件を整理することができます。
売却を先に決めるのではなく、道路・都市計画・土地形状・現在の利用状況・想定できる買主を確認し、売却・賃貸・保有・活用を比較してから判断するとよいでしょう。
まとめ|新工場計画は「周辺の土地をどう見るか」を考える材料になる
長崎ジャッキの安城新工場は、安城市福釜町釜ヶ渕で進められている延床約7,076㎡の工場計画です。設計資料では鉄骨造3階建てで、現在の求人情報では新本社工場として案内されています。
また、計画地周辺は国道23号・高棚福釜ICに近く、安城市も企業立地を検討する産業ゾーンとして位置付けている地域です。
一方、新工場計画だけを理由に周辺の土地価格上昇や事業利用の可否を判断することはできません。
福釜町や高棚町で土地を所有している場合は、まず「自分の土地は何に使えるのか」を道路、農地、都市計画、排水などから確認することが第一歩です。
売却するかどうかを決める前でも、土地条件を整理しておけば、今後の売却・活用・相続を考える際の判断材料になります。
よくある質問
Q.長崎ジャッキ安城新工場はどこにできますか?
安城市福釜町釜ヶ渕です。愛知県資料では69番1、70番、71番、72番、73番、74番、107番1などが建設地として記載されています。安城市の盛土関係資料では69番2も対象地に含まれています。
Q.新工場はいつ稼働しますか?
正確な全面稼働日は現時点では確認できません。設計資料では2026年8月竣工予定でしたが、最近の求人では新本社工場の事務所稼働を2026年12月~2027年1月頃としています。最新の会社発表確認が必要です。
Q.長崎ジャッキの本社も安城市へ移るのでしょうか?
求人情報では安城の施設を「新本社工場」としています。一方、2026年9月時点の公式会社概要では本社は碧南市須磨町のままです。正式な本社移転日については今後の公式発表を確認する必要があります。
Q.福釜町なら自分の農地にも工場を建てられますか?
福釜町というだけでは判断できません。市街化調整区域、農地・農用地区域、接道、開発許可などを地番ごとに確認する必要があります。近くに工場があることだけで建築できるとは限りません。
Q.新工場ができると周辺の土地価格は上がりますか?
現時点で、そのように断定できる公的データは確認できません。企業進出は一つの材料ですが、実際の価格は道路、都市計画、土地形状、需要、農地規制など複数の条件によって変わります。
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参考情報
・愛知県「CASBEEあいち2024年度届出一覧」
・愛知県「(仮称)長崎ジャッキ 安城新工場」CASBEE評価資料
・安城市「既着手事業届出の一覧」
・安城市「企業立地推進計画」高棚福釜インターチェンジ周辺
・長崎ジャッキ株式会社「会社案内」
※公表内容、工事時期、稼働予定、土地利用制度等は変更される場合があります。個別の土地については、安城市の都市計画・開発・農政等の担当部署への確認が必要になる場合があります。



