公開日:2026年9月16日
情報確認日:2026年10月25日

安城市北山崎町・尾崎町で進む「安城北山崎地区工業用地」は、計画段階から実際の造成・企業誘致の段階へ進んでいます。

第1期の分譲申込受付はすでに終了し、2026年10月25日時点の愛知県企業庁の分譲用地一覧では安城北山崎地区は「交渉中」と表示されています。第1期は約7.6ha・2区画、募集業種は製造業、引渡しは2028年10月予定です。また、工事の進捗に伴い、2026年10月5日から新たな通行止め区間が追加されています。

ただし、工業団地ができるからといって、周辺の土地も同じ価格で売れる、工場用地として使える、地価が上がると単純に考えることはできません。

この記事では、北山崎地区工業用地の現在地、第2期の予定、造成工事の進捗、分譲価格を整理したうえで、北山崎町・尾崎町周辺に土地を所有している方が確認しておきたいポイントまで解説します。

この記事で分かること

  • 安城北山崎地区工業用地の2026年9月現在の進捗
  • 第1期の面積・分譲価格・引渡時期
  • 第2期が今後どのように進む予定なのか
  • 2026年10月5日から追加された通行止めについて
  • 工業団地周辺に土地を所有している場合の確認ポイント
  • 工業団地の分譲価格を周辺土地の相場として使えない理由

先に結論|第1期は受付終了、現在は造成と企業側との調整が進む段階

安城北山崎地区工業用地の第1期は、2026年2月18日から5月29日まで分譲申込みが行われ、受付は終了しています。

第1期は企業用地①約6.8ha、企業用地②約0.8haの2区画で、合計約7.6ha。募集業種は製造業で、正式な分譲単価は69,600円/㎡、坪換算では約23.0万円/坪です。引渡しは2028年10月が予定されています。

愛知県企業庁の分譲用地一覧では、安城北山崎地区は「交渉中」と表示されています。したがって、「申込受付終了」と「進出企業がすべて確定・公表済み」は分けて考える必要があります。今回確認した安城市・愛知県の公式ページでは、第1期に進出する企業名までは確認できませんでした。

安城北山崎地区工業用地の概要

項目内容
所在地安城市北山崎町・尾崎町地内
事業主体愛知県企業庁
開発面積約14.5ha
分譲面積約11.0ha
第1期約7.6ha
第2期約3.4ha
募集業種製造業
第1期分譲単価69,600円/㎡(約23.0万円/坪)
第1期引渡し2028年10月予定
第2期引渡し2030年度予定
全体の事業期間2030年度までを予定

安城市によると、交通条件は東名高速道路の豊田上郷スマートICから約8km、伊勢湾岸自動車道の豊田南ICから約9kmです。

また、地区計画では工業用地だけを整備するのではなく、地区内道路、緑地、調整池なども計画されています。開発面積約14.5haに対して分譲面積が約11haとなっているのも、こうした公共・基盤施設を含んだ事業だからです。

造成工事はどこまで進んでいる?

現在は単に「将来工業団地ができる」という段階ではありません。

2026年6月24日の愛知県議会・経済労働委員会で、愛知県企業庁は、第1工区について2025年9月から工事に着手し、仮設沈砂池を設置したうえで盛土工事を開始したと説明しています。

2026年度は盛土工事を続けるとともに、雨水調整容量約9,500立方メートルの調整池工事にも着手するとしています。第1工区は2028年度、第2工区は2030年度の完了を目標としています。

つまり、北山崎地区では用地取得や都市計画上の手続きを検討する段階から、実際に地形や道路・排水施設を整備する造成段階へ移っています。

2026年10月5日から通行止め区間が追加済み

工事の進捗に伴い、周辺道路にも変化があります。

安城市では2025年9月1日から一部区間の通行止めを実施しており、2026年10月5日から新たな通行止め区間も追加されています。

安城市が公表している図面では、工事区域内・周辺道路について通行不可区間と迂回路が示されており、安城霊園や北部調理場周辺を通行する場合も事前に最新の迂回路図を確認した方がよいでしょう。

工事状況によって交通条件は変わる可能性があるため、実際に通行する際は安城市の最新情報を確認してください。

第2期はいつ始まる?

第2期は約3.4haで、引渡しは2030年度が予定されています。

ここで注意したいのが、「第2期の募集開始時期」です。

2024年12月の愛知県発表では、第2期の立地エントリー開始を「2027年予定」としていました。

一方、より新しい2026年6月24日の愛知県議会で、企業庁は「2026年度中を目途に第2工区の立地エントリー制度の申込受付を開始する予定」と説明しています。2026年度中とは2027年3月末までを含むため、両者は大きく矛盾するものではありませんが、最新の説明では年度ベースでより具体化されています。

なお、2026年10月25日時点で確認できる公式情報でも、第2期立地エントリーの具体的な受付開始日は公表されていません。

今後、愛知県企業庁から新しい募集要項が公表されるかが一つの注目点になります。

69,600円/㎡を周辺土地の「相場」と考えない方がよい理由

第1期の分譲単価69,600円/㎡、約23万円/坪という数字を見ると、北山崎町や尾崎町に土地を持つ方は「自分の土地も坪23万円くらいなのでは」と考えるかもしれません。

しかし、この比較はそのままではできません。

今回の価格は、愛知県企業庁が造成する工業団地内の企業向け分譲価格です。地区内には道路、緑地、調整池などが計画され、製造業向け工業用地として整備された状態で引き渡されます。

一方、周辺の民有地は土地ごとに、

  • 市街化区域か市街化調整区域か
  • 用途地域や都市計画上どのような位置付けか
  • 農地か宅地か
  • 前面道路へどのように接しているか
  • 土地の間口・奥行き・形状
  • 高低差や排水条件
  • 上下水道などのインフラ
  • 工場・倉庫などを建築できる土地なのか

が異なります。

したがって、「工業団地が約23万円/坪だから、隣接地も23万円/坪」と単純に換算することはできません。

土地の価値を確認するときは、同じ用途・同じ法的条件・同じ利用可能性を持つ土地と比較する必要があります。

工業団地ができれば周辺の土地価格は上がる?

工業団地の整備だけを理由に、周辺土地の価格が上昇すると断定することはできません。

企業立地が進めば人や車の動き、周辺道路の利用状況、事業用地への関心などが変わる可能性はあります。しかし、それが個別の土地価格へどの程度反映されるかは別の問題です。

特に北山崎地区周辺では、「工業団地に近いか」よりも、その土地自体がどのように利用できるのかを見る必要があります。

例えば、工場のすぐ近くに土地を所有していても、市街化調整区域、農地、道路条件などによって事業用地としての利用が難しい場合があります。

反対に、事業利用を検討できる土地でも、企業側が求める面積・道路・形状・インフラ条件を満たさなければ候補にならないことがあります。

「近くで大きな開発が始まった」という情報と「自分の土地の利用価値」は分けて確認することが大切です。

周辺土地を企業が検討するときは何を見る?

事業用地を探す企業は、単純な坪単価だけでは土地を判断しません。

特に工場・倉庫等を想定する場合、次のような条件が実際の利用可能性に影響します。

大型車両が出入りできる道路か

道路幅だけでなく、幹線道路までの経路、交差点、車両の旋回、時間帯による交通状況なども確認対象になります。

十分な間口と土地面積があるか

同じ3,000㎡の土地でも、細長い土地と整形地では建物・駐車場・大型車動線の計画が変わります。

排水やインフラを確保できるか

工場は用途によって水道・排水・電力などの条件が異なります。

「工場の隣だから工場が建てられる」とは限らず、実際に必要な設備を確保できるかを確認する必要があります。

法的に希望用途を実現できるか

用途地域、市街化区域・市街化調整区域、農地、地区計画、開発許可などの確認が必要になる場合があります。

個別の建築可否や開発可否については、安城市など行政機関や建築士等への確認が必要です。

北山崎町・尾崎町周辺に土地を持っているなら何を確認する?

北山崎地区工業用地の進展を理由に、急いで売却や土地活用を決める必要はありません。

むしろ、今の段階で自分の土地の条件を整理しておく方が、将来の判断材料になります。

最低限確認しておきたいのは次の項目です。

確認項目確認する理由
登記名義相続・共有等の問題がないか確認するため
地目・農地の状況利用・売却時の手続きが変わるため
都市計画建築・開発可能性を確認するため
接道・道路幅員買主が利用できる用途に影響するため
面積・間口・形状工場・住宅・事業用地など適した用途が変わるため
境界売却や一体利用時の面積確認に関係するため
現在の利用状況農地・貸地・駐車場などで進め方が変わるため

「まだ売るつもりはない」という土地でも、現在の状態を把握しておけば、将来企業から土地取得の話が出た場合や、相続が発生した場合にも検討しやすくなります。

売る・貸す・持つは開発情報だけで決めない

周辺開発が進むと、「今売るべきか」「企業向けに貸せないか」と考える方もいるでしょう。

ただし、選択肢は土地ごとに異なります。

選択肢検討しやすい状況主な確認事項
売却将来利用予定がなく、条件の合う買主がいる価格、税金、境界、引渡条件
貸地一定期間利用させても将来計画に支障が少ない契約期間、用途、原状回復
土地活用法令・需要・採算面で活用可能初期投資、収益性、管理
保有将来自分や家族が利用する可能性がある維持費、管理、将来相続

工業団地の整備は土地を考える一つの材料ですが、それだけで方向性を決めるものではありません。

相談するときにあると確認しやすい資料

北山崎町・尾崎町周辺の土地について状況を整理する場合は、次の資料があると確認しやすくなります。

  • 固定資産税課税明細書・納税通知書
  • 登記事項証明書
  • 公図
  • 地積測量図や確定測量図
  • 境界確認書
  • 農地関係の資料
  • 現在貸している場合は賃貸借契約書
  • 過去に受け取った土地活用・売却の提案書
  • 土地の写真

すべて揃っていなくても相談は可能です。

所在地が分かれば、まず確認すべき項目を整理するところから始められます。

ヒロセット不動産への相談について

北山崎地区工業用地のような大型開発が近くで進むと、「自分の土地にも影響があるのか」だけ確認したい方もいるでしょう。

まだ売却すると決めていなくても問題ありません。

「工業団地の分譲価格と自分の土地は比較できるのか」

「この土地は事業用地として検討できるのか」

「相続する予定の土地なので、今のうちに条件を知っておきたい」

「売る・貸す・持つのどれを考えればよいか分からない」

という段階から、土地の道路条件、形状、法的条件、想定される利用方法などを整理できます。

開発情報だけで判断するのではなく、自分が所有する土地そのものの条件を確認してから選択肢を比較することが大切です。

まとめ|北山崎地区は「計画」から「造成・企業誘致」の段階へ

安城北山崎地区工業用地は、第1期約7.6haの分譲申込受付を終え、2028年10月の引渡しに向け造成が進んでいます。

2026年度は盛土や調整池の工事も進められ、第2期についても立地エントリー開始に向けた準備が進む予定です。

一方、周辺に土地を所有している方にとって重要なのは、「工業団地ができる=自分の土地の価格が上がる」と考えることではありません。

道路、都市計画、農地、面積、間口、形状、排水、利用可能な用途などによって土地の評価は大きく変わります。

売却や活用を決める前に、まず自分の土地がどのような条件なのかを整理しておくと、今後の開発や相続を含めた判断がしやすくなるでしょう。

よくある質問

Q.安城北山崎地区工業用地の第1期へ今から申し込めますか?

いいえ。第1期の分譲申込受付は2026年5月29日に終了しています。愛知県企業庁の安城北山崎地区ページにも「第1期分譲受付終了」と明記されています。今後は第2期の募集情報を確認する必要があります。

Q.第2期の募集はいつ始まりますか?

2026年6月の愛知県議会では、2026年度中を目途に立地エントリー受付を開始する予定と説明されています。ただし、2026年10月25日時点でも具体的な受付開始日は公表されていません。最新の愛知県企業庁情報を確認してください。

Q.第1期の分譲価格はいくらでしたか?

正式な分譲単価は69,600円/㎡です。坪換算すると約23.0万円/坪になります。ただし、これは造成された工業団地内の企業向け分譲価格であり、周辺の民有地の市場価格を示すものではありません。

Q.工業団地ができれば周辺の土地も値上がりしますか?

工業団地の整備だけを理由に土地価格が上がるとは断定できません。周辺土地でも都市計画、道路、農地、形状、面積、利用可能な用途などが異なります。実際の価格は、その土地自体の条件と市場での需要を確認する必要があります。

Q.2026年10月5日から通行止めはどう変わりましたか?

工事区域内とその周辺で、新たな通行不可区間が追加されます。安城市が詳細な通行止め図・迂回路図を公開しているため、北山崎町や安城霊園周辺を利用する場合は最新図面を確認してください。

Q.北山崎地区の近くに農地を持っています。工場用地として売れますか?

工業団地に近いことだけでは判断できません。農地の状況、都市計画、接道、面積、インフラなどの確認が必要です。農地転用や開発許可等が関係する場合もあるため、土地ごとの行政への確認が必要になります。

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