JR安城駅南側で進む「安城南明治第一土地区画整理事業」で、第33街区第3号画地の事業者が決まりました。
対象地は793.32㎡。安城市が設定した最低売払価格は1億6,342万3,920円で、片岡啓二氏を代表者とするグループが最優秀提案者に選定され、2026年6月29日に安城市と事業実施協定を締結しています。
ただし、現時点で安城市が公開しているページでは、最終的に「何という施設ができるのか」「店舗や住宅が何戸になるのか」といった具体的な整備内容までは確認できません。
今回注目したいのは、事業者が決まったというニュースだけではありません。
第33街区はJR安城駅から南へ約600mに位置し、商業地域・容積率400%という土地です。周辺で土地や建物を所有している方にとっては、「駅南側で今後どのような土地利用が進むのか」を考える材料の一つになります。
公開日:2026年9月19日
- この記事で分かること
- 先に結論|第33街区は事業者決定。ただし具体的な建物計画は今後確認が必要
- 第33街区の事業者は誰に決まった?
- 第33街区には何ができる?募集条件から分かること
- 「最低1億6,342万円=周辺土地の相場」ではない
- 不動産目線で注目したいのは「道路条件」
- 安城南明治第一地区そのものも整備が続いている
- 同じ第33街区ではマンション計画も進んでいる
- 周辺の不動産価格は上がるのか?
- 周辺の土地所有者が今後確認したい4つのポイント
- 土地を売る・持つ・活用する判断は開発ニュースだけで決めない
- ヒロセット不動産への相談について
- まとめ|第33街区は「事業者決定後の具体化」をこれから確認したい
- よくある質問
- 関連記事
- 参考情報
この記事で分かること
- 第33街区第3号画地の場所・面積・最低売払価格
- 選ばれた事業者グループ
- どのような施設が求められている土地なのか
- 1億6,342万円という金額を周辺地価と単純比較できない理由
- 安城駅南側の土地所有者が今後確認したいポイント
先に結論|第33街区は事業者決定。ただし具体的な建物計画は今後確認が必要
安城市が公表している内容を整理すると、第33街区第3号画地では事業者の選定と事業実施協定の締結まで進んでいます。
一方、2026年9月19日時点で確認できる安城市公式ページには、建物名称、階数、店舗構成、住宅戸数、開業予定日などの具体的な整備計画は掲載されていません。
そのため、「○○が建つ」「○○店が出店する」といった情報を現時点で断定することはできません。
ただし、募集段階から土地利用の条件はかなり具体的に設定されています。
第33街区第3号画地の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | 安城南明治第一地区市有地有効活用事業(第33街区) |
| 対象地 | 第33街区第3号画地 |
| 仮換地面積 | 793.32㎡ |
| 約坪数 | 239.97坪 |
| 最低売払価格 | 163,423,920円 |
| 最低価格の㎡単価 | 206,000円/㎡ |
| 最低価格の坪単価 | 680,991円/坪 |
| 用途地域 | 商業地域 |
| 建ぺい率 | 80% |
| 容積率 | 400% |
| 防火指定 | 準防火地域 |
| JR安城駅 | 南へ約600m |
| 現況 | 更地 |
安城市の市有地物件説明書による数値です。
第33街区の事業者は誰に決まった?
安城市によると、この事業には1グループから応募があり、募集要項に基づく審査の結果、次のグループが最優秀提案者に決定しました。
代表者は片岡啓二氏。
構成員は、
- 株式会社カタオカエステート
- 株式会社安水建設
- ナイス株式会社
- 石川翔一建築設計事務所
です。
2026年6月29日には、安城市と最優秀提案者との間で事業実施協定が締結されています。
ここで注意したいのは、「事業実施協定を締結したこと」と「建物の詳細計画がすべて確定・公表されたこと」は同じではない点です。
今後、具体的な事業計画や建築計画が公表されるかを継続して確認する必要があります。
第33街区には何ができる?募集条件から分かること
現段階で具体的な施設内容を断定することはできません。
一方、安城市の募集要項を見ると、この土地に求められている役割は分かります。
都市機能を高める施設は必須
募集要項では「都市機能増進施設」の整備が必須とされています。
安城市の都市計画マスタープランでJR安城地域に導入すべき都市機能として示されているのは、医療、小規模商業、市民交流などの機能です。
また、都市再生特別措置法上の医療施設、福祉施設、商業施設など、居住者の利便性向上につながる都市機能増進施設も対象とされています。
集合住宅は任意
一方、集合住宅については必須ではなく「任意」とされています。
募集要項では、JR安城駅を中心とした地域への人口集積を目的として、良質な住宅整備も選択肢に含めています。
つまり、第33街区第3号画地は単純に住宅だけを建てるための市有地売却ではありません。
中心市街地にどのような機能を追加するのかを含めて事業提案が求められた土地です。
「最低1億6,342万円=周辺土地の相場」ではない
周辺に土地を所有している方が特に注意したいのが、最低売払価格の見方です。
第33街区第3号画地の最低売払価格を239.97坪で見ると、安城市の資料では坪約68.1万円となっています。
しかし、
「市が坪約68万円で売ったのだから、自分の土地も坪68万円前後だ」
と判断することはできません。
理由は、この土地には一般の住宅地とは異なる条件が多数あるためです。
例えば、
- 約240坪のまとまった土地
- 商業地域
- 容積率400%
- JR安城駅から約600m
- 18m道路に接している
- 都市機能増進施設を整備する条件がある
- 提案施設を期限までに整備する必要がある
- 公募型プロポーザルによる事業者選定
という特殊な条件があります。
さらに「1億6,342万3,920円」はあくまで最低売却価格です。
実際の買受価格がいくらなのかについては、現在確認できる安城市公式ページには掲載されていません。
また、候補者の選定は単純な最高価格入札ではなく、提案内容を評価する方式です。選定方法では、順位や総合評価が同点となった場合に買受価格が比較要素になる仕組みが示されています。
この最低価格だけを近隣住宅地の査定根拠にするのは適切ではありません。
不動産目線で注目したいのは「道路条件」
第33街区第3号画地は、土地価格以上に道路条件が特徴的です。
安城市の資料では、
南東側:都市計画道路3・4・12安城一色線・幅員18m
南西側:都市計画道路3・5・604南安城横山線・幅員18m
北東側:特殊道路・幅員4m
となっています。
3方向に道路が接していますが、北東側の特殊道路は自動車が通行できません。
土地を見るときは、「道路に何m接しているか」だけではなく、
- 車をどこから出入りさせられるか
- 歩行者はどこを通るのか
- 店舗を配置する場合にどの道路側が見えやすいか
- 駐車場をどこへ配置できるか
- 建物への動線をどう確保できるか
まで見る必要があります。
これは一般の住宅用地や事業用地でも同じです。
同じ安城駅徒歩圏でも、道路幅員、間口、車両進入、土地形状によって買主が考えられる建築計画は変わります。
安城南明治第一地区そのものも整備が続いている
安城南明治第一地区は、JR安城駅南側の約16.7haを対象とする土地区画整理事業です。
末広町、花ノ木町、御幸本町、相生町、桜町の各一部が含まれています。
もともと狭い道路や住宅の密集、老朽住宅などの課題があり、居住環境や防災機能の改善、既存商店街の活性化などを目的として区画整理が進められてきました。
現在の事業施行期間は2031年3月31日までとされています。
第33街区についても、募集要項上は提案施設を2031年3月31日までに竣工することが条件です。ただし、区画整理事業の進捗によって予定が変更される可能性も明記されています。
同じ第33街区ではマンション計画も進んでいる
第33街区では、第3号画地だけを見ない方が街の変化を把握しやすくなります。
同じ第33街区の第1号仮換地では、オープンハウス・ディベロップメントによる「イノバス安城テラス」が計画されています。
公式物件概要では地上15階建て、総戸数56戸とされています。
第3号画地では都市機能を持つ施設の整備が求められ、第1号画地では集合住宅計画が進んでいます。
このように見ると、第33街区は「一つの建物が建つ」というより、居住機能と都市機能が組み合わされながら土地利用が進んでいる街区として確認する方が実態を捉えやすいでしょう。
周辺の不動産価格は上がるのか?
現時点では断定できません。
区画整理や新しい施設、マンション建設などは地域を見るうえで材料になりますが、それだけで周辺すべての土地価格が上昇すると判断することはできません。
実際の不動産価格は、
- JR安城駅までの距離
- 前面道路
- 間口
- 土地形状
- 面積
- 用途地域
- 駐車場の確保
- 建物の状態
- 境界や越境
- 想定できる買主
- 周辺の実際の成約事例
などによって変わります。
特に安城駅南側は、戸建住宅だけではなく、マンション、店舗、事務所、賃貸住宅など複数の土地利用が考えられる場所があります。
そのため、「駅に近いか」だけでなく、その土地でどのような用途が現実的なのかを見ることが重要です。
周辺の土地所有者が今後確認したい4つのポイント
1.具体的に何が整備されるのか
まず確認したいのは、第33街区第3号画地の最終的な事業計画です。
施設用途、建物規模、店舗や事業者、住宅の有無などが明らかになると、周辺への人の流れを考えやすくなります。
2.実際にどの方向へ人が動くのか
施設が完成しても、人の流れが必ず周辺全体へ広がるわけではありません。
JR安城駅からどの道路を利用するのか、アンフォーレやDENCITYとの行き来がどうなるのかなど、実際の動線を見る必要があります。
3.道路整備と無電柱化
募集要項では、第33街区南東側の都市計画道路安城一色線について、電線共同溝工事に伴う電柱撤去を2028年度以降に予定していることも記載されています。
建物だけでなく、道路・歩道・電線・街路空間がどう整備されるかも土地利用を考える材料になります。
4.自分の土地で同じ利用ができるとは限らない
第33街区が商業地域・容積率400%だからといって、周辺のすべての土地で同じ規模の建物が建てられるわけではありません。
用途地域、容積率、道路、敷地形状などは土地ごとに確認する必要があります。
周辺開発を見るときほど、「地域全体の変化」と「自分の土地の条件」を分けて考えることが大切です。
土地を売る・持つ・活用する判断は開発ニュースだけで決めない
周辺で開発が続くと、
「もう少し持っていた方がよいのでは」
「今なら売れるのでは」
「店舗やアパートを建てられないか」
と考える方もいるでしょう。
ただし、判断は開発予定だけではできません。
| 選択肢 | 確認したいこと |
|---|---|
| 売却 | 成約相場、買主層、道路、境界、建物状態、税金 |
| 保有 | 将来利用、固定資産税、管理負担、相続 |
| 賃貸 | 賃料、空室、修繕、管理費、建物状態 |
| 土地活用 | 用途地域、建築費、融資、賃貸需要、将来売却 |
| 建て替え | 建築可能用途、容積率、駐車計画、事業採算 |
街が変化している時期だからこそ、先に結論を決めるのではなく、自分の不動産の条件を確認してから比較する方が判断しやすくなります。
ヒロセット不動産への相談について
安城駅南・末広町・花ノ木町・御幸本町・相生町・桜町周辺で土地や建物を所有している場合、まだ売却すると決めていない段階でも状況を整理できます。
例えば、
「区画整理や開発で自分の土地に何か影響があるのか」
「駅周辺の変化を見てから売った方がよいのか」
「古家を残すか解体するか」
「住宅用地以外の使い方が考えられるか」
「相続した土地を今後どうするか」
といった段階からでも構いません。
開発ニュースだけで判断するのではなく、道路、土地形状、用途地域、建物、権利関係、想定できる買主などを整理したうえで、売却・保有・活用を比較することが大切です。
まとめ|第33街区は「事業者決定後の具体化」をこれから確認したい
安城南明治第一地区の第33街区第3号画地では、事業者グループが決定し、2026年6月29日に事業実施協定が締結されました。
対象地は793.32㎡、最低売払価格は1億6,342万3,920円です。
ただし、この価格を周辺住宅地の土地相場としてそのまま使うことはできません。
また、現時点では具体的な施設名称や建物規模などは確認できないため、今後の事業計画の公表を確認する必要があります。
周辺に不動産を所有している方は、「開発があるから売る・持つ」と決めるのではなく、自分の土地の道路、用途地域、土地形状、建物状態、将来利用まで整理しておくと、今後の判断がしやすくなります。
よくある質問
Q1.第33街区第3号画地には何が建つのですか?
2026年9月19日時点で確認できる安城市公式ページでは、具体的な施設名称や建物規模までは公表されていません。募集条件では都市機能増進施設が必須とされ、集合住宅は任意とされています。今後の正式発表を確認する必要があります。
Q2.1億6,342万3,920円が実際の売却価格ですか?
確認できません。この金額は安城市が設定した「最低売払価格」です。最優秀提案者の実際の買受価格については、現在確認できる市公式ページには掲載されていません。
Q3.第33街区の開発で周辺の土地価格は上がりますか?
一律には判断できません。開発や区画整理は地域を見る材料になりますが、土地価格は駅距離、道路、間口、用途地域、土地形状、買主需要、成約事例などによって異なります。
Q4.施設はいつ完成しますか?
募集要項では、提案施設を2031年3月31日までに竣工することが条件となっています。ただし、具体的な工事開始日や完成日は現時点で確認できません。また、区画整理の進捗によって予定が変わる可能性があります。
Q5.安城駅南に土地があります。開発が終わるまで売らない方がよいですか?
一概には言えません。将来利用、維持費、相続、建物状態、現在の相場、土地条件などによって判断は変わります。「今売る・保有する・活用する」を同じ条件で比較してから決める方がよいでしょう。
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参考情報
安城市「安城南明治第一地区市有地有効活用事業(第33街区)」
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安城市「安城南明治第一土地区画整理事業」
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※制度・事業計画等は今後変更される可能性があります。最新情報は安城市公式情報をご確認ください。



