公開日:2026年9月16日
JR安城駅南側で整備が進められていた「TOSHO-BLDG安城」が、2026年7月築の6階建てテナントビルとして完成し、入居募集が始まっています。
この建物で注目したいのは、新しいオフィスビルが1棟できたことだけではありません。もともとは安城市が「安城南明治第一地区市有地有効活用事業(第27街区)」として事業者を公募した市有地で、株式会社東祥が選定されました。
つまり、市有地の活用から、安城駅南側への店舗・オフィス機能の導入までが一連のまちづくりとして進んだ案件です。
この記事では、TOSHO-BLDG安城の建物概要、これまでの経緯、現在確認できる募集状況、今後注目したい1階店舗や入居企業、周辺不動産を見る際のポイントを整理します。
この記事で分かること
- TOSHO-BLDG安城がどのような建物なのか
- なぜ安城市の市有地に整備されたのか
- 2026年9月時点のテナント募集状況
- 1階店舗について現在どこまで判明しているのか
- 安城駅南側のまちづくりと不動産を見る際のポイント
先に結論|市有地活用から店舗・オフィス供給へ進んだ案件
TOSHO-BLDG安城は、JR安城駅南側の安城南明治第一地区で完成した地上6階建てのテナントビルです。
安城市は第27街区の市有地について、JR安城駅とDENCITYなどをつなぐ位置にあり、商業・業務機能を強化することで駅南側のにぎわいにつなげる土地として事業者を募集しました。最優秀提案者には株式会社東祥が選ばれ、2024年12月11日に事業実施協定を締結しています。
東祥はその後、地上6階・延床約2,156㎡、1階を店舗、2~6階をオフィスとする計画を公表しました。投資額は約6億円とされていました。
2026年9月現在、東祥の公式賃貸サイトではTOSHO-BLDG安城について実際のオフィス区画が募集されています。計画段階から「実際に利用される建物」へ移った段階といえます。
TOSHO-BLDG安城の建物概要
現在確認できる主な内容を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 建物名 | TOSHO-BLDG安城 |
| 所在地 | 安城市末広町 |
| 階数 | 地上6階 |
| 構造 | 鉄筋コンクリート造 |
| 築年月 | 2026年7月 |
| 当初計画 | 1階=店舗、2~6階=オフィス |
| 延床面積 | 約2,156㎡ |
| 投資額 | 約6億円と公表 |
| 交通 | JR東海道本線「安城」駅徒歩5分(東祥募集情報) |
| 駐車場 | 平面8台・機械式22台(募集区画情報) |
東祥の2025年8月の公表資料では、延床面積2,156㎡、6階建て、1階店舗・2~6階オフィスという計画が示されています。愛知県のCASBEEあいち届出でも「(仮称)TOSHO BLDG南明治」として、地上6階・RC造・延床2,156.09㎡、用途は事務所・物販店と確認できます。
所在地の表記には注意
所在地について、東祥の現在の公式賃貸物件ページでは「愛知県安城市末広町2番7号」と掲載されています。
一方、一部の民間オフィス募集サイトでは「末広町2-8」とする表記も確認できます。
表記が異なる理由までは今回確認できませんでした。物件への来訪、契約、登記・地番確認など正確な所在地が必要な場合は、東祥の最新情報や現地表示、登記情報等で確認してください。
第27街区はもともと安城市の市有地だった
今回の建物を理解するうえで重要なのが、土地の成り立ちです。
安城市が公募した対象地は「安城南明治第一土地区画整理事業 第27街区第6号画地」。公募時点では仮換地面積816.08㎡、JR安城駅から南へ約400m、用途地域は商業地域とされていました。市有地の最低売払金額は1億5,015万8,720円と設定されていましたが、これは公募時の最低売払金額であり、実際の最終取得価格を示すものではありません。
安城市はこの場所を単独の土地としてではなく、JR安城駅からDENCITYなどへつながる都市機能上の重要な地区と位置付けていました。
市の説明では、安城駅周辺について商業・業務機能や居住機能の複合的な誘導を進め、中心商業・業務地として多様な都市機能を立地させることが求められているとされています。
TOSHO-BLDG安城完成までの流れ
大まかな経緯は次のようになります。
| 時期 | 動き |
|---|---|
| 2024年8月 | 安城市が第27街区の事業者募集を開始 |
| 2024年11月頃 | 株式会社東祥を最優秀提案者に決定 |
| 2024年12月11日 | 安城市と東祥が事業実施協定を締結 |
| 2025年8月5日 | 東祥がTOSHO BLDG安城の開発内容を公表 |
| 2026年7月 | 東祥公式賃貸サイトで「2026年07月築」と掲載 |
| 2026年9月 | 複数のオフィス区画が募集されていることを確認 |
こうして見ると、単なる民間のテナントビル建設ではなく、市有地活用を起点として駅南側へ商業・業務機能を導入した案件であることが分かります。
現在のテナント募集状況は?
2026年9月16日時点で東祥の公式賃貸サイトを確認すると、TOSHO-BLDG安城では2階・3階・4階・5階のオフィス区画が募集されています。
例えば2階の募集ページでは、302.24㎡の区画について「空室・即入」とされ、OAフロア、24時間利用、エレベーター、オートロック、防犯カメラなどの設備が掲載されています。
募集条件は今後変わる可能性がありますので、入居を検討する場合は東祥の最新募集情報を確認する必要があります。
1階には何が入る?
ここは今後特に注目したい部分です。
東祥の当初計画では、
1階=店舗
2~6階=オフィス
と公表されています。
一方、2026年9月16日に確認した東祥の公開募集一覧では2~5階の募集区画は確認できましたが、1階の店舗名や入居企業について、東祥・安城市の公式情報からは今回確認できませんでした。
1階が募集一覧に表示されていないことだけで「すでに店舗が決定した」と判断することはできません。
今後は、
- 1階にどのような店舗・サービスが入るのか
- 2~6階にどのような企業が入居するのか
- オフィス区画の募集がどの程度進むのか
を確認すると、建物の役割がより見えてきそうです。
なぜ安城駅南側に店舗+オフィスなのか
安城南明治第一地区では、単に道路を整備するだけではなく、既成市街地の居住環境や防災機能を改善し、商店街なども含めた市街地の活性化を図る目的で土地区画整理が進められてきました。区域は末広町、花ノ木町、御幸本町、相生町、桜町の各一部を含む約16.7haです。
周辺にはDENCITYなどの住宅・商業機能も整備されています。
そこへTOSHO-BLDG安城のような店舗・オフィスを中心とする建物が加わることで、「住む場所」だけではなく「働く・利用する場所」も増えることになります。
これは安城駅南側の今後を見るうえで一つの重要な変化です。
ただし、
「新しいビルができたから周辺地価が上がる」
「駅南ならどの土地でも店舗やオフィスに向く」
と判断することはできません。
個別の不動産については別の確認が必要です。
周辺の土地所有者が確認したい4つのポイント
TOSHO-BLDG安城の完成を、周辺の土地所有者が自分の不動産に結びつけて考える場合は、建物そのものよりも「周辺がどう利用され始めるか」を継続して見ることが大切です。
1.1階店舗の業種
1階に日常利用型の店舗が入るのか、事業者向けサービスなのか、飲食・物販などなのかによって、人の動きは異なります。
店舗名が正式に判明すれば、駅から南側へどのような来街者が増えるのかを考える材料になります。
2.オフィスの入居企業
オフィスビルは、建物が完成した時点だけでなく、どのような企業が実際に入居するかが重要です。
従業員が継続的に通勤するようになれば、周辺の飲食、サービス、駐車場などにも関係してくる可能性があります。
ただし、周辺への具体的な経済効果は入居状況が判明する前に断定できません。
3.安城駅から南側への人の流れ
第27街区は、市がJR安城駅とDENCITYなどを結びつける重要な場所として位置付けた土地です。
そのため今後は「建物があるか」だけでなく、駅から実際にどの方向へ人が歩くのか、周辺店舗の利用がどう変化するのかを見る必要があります。
4.他の市有地活用事業
安城南明治第一地区では第27街区だけでなく、別の市有地でも活用事業が進められています。
例えば第12街区ほかでは、2026年1月に角文株式会社を代表企業とするグループと事業実施協定が締結されています。
TOSHO-BLDG安城だけを単独で見るより、複数の街区がどう変わっていくかを継続して確認した方が、駅南側全体の変化を把握しやすくなります。
周辺不動産は「駅に近い」だけでは評価できない
安城駅南側に土地や建物を所有している場合、再整備や新しいビルの話題だけで売却・保有・土地活用を判断するのは早計です。
例えば土地であれば、次の条件を個別に確認します。
- 用途地域
- 前面道路の幅員
- 接道方向
- 間口
- 土地面積・形状
- 駐車場を確保できるか
- 高低差
- 現在の建物の状態
- 境界・越境
- 土地区画整理との関係
- 住宅、店舗、事務所のどの用途に向くか
駅徒歩圏でも、住宅用地として評価される土地と、店舗・事務所などの事業用途を検討しやすい土地では、買主も評価方法も異なります。
TOSHO-BLDG安城は約816㎡の市有地を活用した6階建てビルですが、その事例をそのまま周辺の小規模宅地や古家付き土地へ当てはめることはできません。
「開発があるから売る・残す」ではなく土地条件を先に確認する
周辺で再整備や新しい建物が増えると、「今売った方がよいのか」「もう少し保有した方がよいのか」と考える土地所有者もいると思います。
しかし、先に整理したいのは将来予測ではなく、現在の土地条件です。
例えば、
売却も比較しやすいケース
- 今後利用する予定がない
- 古い建物の管理負担がある
- 相続後も利用方法が決まっていない
- 共有者の間で処分を検討している
保有・活用も検討したいケース
- 駅周辺で将来的な利用予定がある
- 店舗・事務所・賃貸など複数用途を検討できる
- 現在の収益利用を継続できる
- 家族が将来利用する可能性がある
といった違いがあります。
どちらが適切かは、土地の条件と所有者の事情によって変わります。
安城駅南側の不動産について相談する前に準備したい資料
周辺の土地・建物について状況を確認する場合、次のような資料があると整理しやすくなります。
- 固定資産税納税通知書
- 登記事項証明書
- 公図
- 測量図・境界確認書
- 建築確認関係書類
- 古い土地資料や区画整理関係書類
- 賃貸中の場合は賃貸借契約書
- 建物の修繕履歴
- 相続した不動産なら相続関係資料
資料がすべてそろっていなくても相談することは可能です。
特に区画整理区域では、手元にある古い地番や図面と現在の情報が一致するか確認する必要がある場合があります。
ヒロセット不動産への相談について
TOSHO-BLDG安城のような開発情報は、周辺不動産を考える一つの材料になります。
ただし、
「新しいビルができたから売る」
「再整備があるから保有する」
と先に結論を決める必要はありません。
安城駅南側、末広町、御幸本町、花ノ木町、相生町、桜町周辺などで土地・空き家・古家付き土地・相続不動産を所有している場合は、まず土地の用途、道路、形状、建物、権利関係などを整理したうえで、売却・保有・活用を比較すると判断しやすくなります。
まだ売却すると決めていない段階でも、現在の不動産条件を確認しておくことはできます。
まとめ|次に注目したいのは「誰が入るか」と駅南側全体の変化
TOSHO-BLDG安城は、安城市が市有地活用事業として事業者を募集した第27街区に、株式会社東祥が整備した6階建てテナントビルです。
東祥は1階を店舗、2~6階をオフィスとする計画を公表しており、2026年7月築の建物として現在オフィス募集が行われています。
今後特に確認したいのは、1階の店舗とオフィス部分の入居企業です。
一方、周辺に土地を持っている場合は「新ビルが完成した」というニュースだけで判断せず、道路、用途地域、土地形状、建物、駅からの動線、実際の土地利用の変化まで確認することが大切です。
安城駅南側の変化を見るうえでは、新しい店舗・企業の入居状況や市有地活用の進展が重要な確認ポイントです。
よくある質問
Q.TOSHO-BLDG安城はいつ完成しましたか?
東祥の公式賃貸サイトでは「2026年07月築」と掲載されています。当初の東祥IRでは「2026年夏竣工予定」と公表されていました。
Q.TOSHO-BLDG安城には何が入りますか?
当初計画では1階が店舗、2~6階がオフィスです。2026年9月時点で2~5階の募集区画を確認できますが、1階に入る具体的な店舗名については今回公式情報を確認できませんでした。
Q.TOSHO-BLDG安城は安城駅から近いですか?
東祥の現在の募集情報では、JR東海道本線「安城」駅から徒歩5分と掲載されています。安城市の第27街区公募資料ではJR安城駅から南へ約400mとされています。
Q.ビルの完成で周辺の土地価格は上がりますか?
TOSHO-BLDG安城の完成だけを理由に周辺土地価格が上昇すると判断することはできません。土地価格は駅距離、用途地域、道路、土地形状、需給、取引事例など複数の条件で決まります。
Q.安城駅南側の土地をまだ売る予定がなくても相談できますか?
可能です。売却を前提とせず、現在の土地条件や用途、道路、建物、相続関係などを整理し、「売る・使う・貸す・残す」を比較するところから検討できます。
関連記事
安城南明治全体の市有地活用やDENCITY周辺の動きを確認する場合
安城南明治の市有地活用で周辺不動産はどう見るべきか|アンフォーレ・DENCITY周辺の将来性
安城駅周辺の土地・戸建てを所有している場合
安城駅周辺で家・土地を売るときの特徴|御幸本町・朝日町・桜町・大東町
安城市全体の売却相談について
安城市の不動産売却相談|土地・戸建・空き家・相続不動産の整理窓口
安城市の土地価格を確認したい場合
2026年最新|安城市の地価公示を駅・町名別に比較



