相談モデルケースについて
実際の相談・成約事例ではなく、判断に必要な確認事項を説明するための想定例です。

実家と畑を一緒に相続したら、まず課税明細や公図で土地を一筆ずつ特定し、宅地と農地の名義・利用状況を分けて確認します。隣り合う土地でも、実家の売却と農地の売買・転用では必要な手続きが異なります。

このモデルケースでは、農地制度そのものを詳説するのではなく、相続した実家と畑について、どの土地が何に該当し、どの順番で相談・確認するかを整理します。

最初に土地を一筆ずつ分けて確認する

「実家の敷地」と思っていても、登記上は複数筆に分かれ、宅地・畑など地目が異なることがあります。また、登記上の地目だけでは現在の利用状況や農地法上の扱いを確定できない場合があります。

確認項目確認する理由
土地ごとの所在・地番実家と畑を同じ土地として扱わないため
登記名義相続登記や今後の処分の前提になるため
登記上の地目宅地・畑等を把握する手掛かりにするため
現在の利用状況実際に耕作されているか、貸しているか等を確認するため
農業委員会等での扱い売買・貸借・転用等に必要な手続を確認するため

相続したことと、自由に売却・転用できることは別に考える

農地を相続した場合は、所在地の農業委員会への届出が、法務局への相続登記とは別に必要です。農林水産省は相続発生日からおおむね10か月以内の届出を案内しています。相続した農地を売る・貸す、住宅や駐車場へ転用するときの許可・届出は、この相続時の届出とは別に確認します。出典:農林水産省「農地を相続したときは、届出が必要です」。

農地売却・農地転用・農振除外等の一般的な確認事項は、安城市で農地を売却するには?農地転用・農振除外・相続後に確認する順番で詳しく整理しています。ここでは、実家と畑を一緒に相続した場合に最初に確認したいことを中心に説明します。

比較する前に、実家と畑の関係を確認する

  1. 実家の宅地と畑の地番を分ける
  2. それぞれの名義と相続登記の状況を確認する
  3. 畑を現在誰が使っているか、貸借等がないか確認する
  4. 農業委員会等で農地としての手続・区域を確認する
  5. 実家だけ、畑だけ、または両方をどうするか選択肢を分けて考える

畑が実家に隣接しているからといって、必ず一体で同じ条件で売れるとは限りません。反対に、土地の位置関係や買主の利用目的によっては、実家と畑の両方を含めて検討した方がよい場合もあります。まず制度上・物理上の条件を確認してから販売方法を考えます。

考えられる選択肢

対象選択肢の例主な確認事項
実家・宅地保有、利用、賃貸、売却名義、建物状態、接道、家財、費用
畑自ら利用、貸す、売る、転用を検討農地法上の手続、区域、利用状況、相手方
実家と畑をまとめて検討同じ買主候補へ条件提示できるか確認各土地の手続が両立するか、引渡し条件
別々に検討宅地と農地で相談先・買主候補を分ける管理負担、時期、境界、各手続

相談時にあると確認しやすいもの

  • 固定資産税の課税明細など土地の一覧が分かる資料
  • 登記事項証明書等、名義・地番が分かる資料
  • 公図・測量図等、位置関係が分かる資料
  • 畑を誰が耕作・管理しているかの情報
  • 貸している場合は契約や取り決めが分かる資料
  • 家族が実家・畑を今後どうしたいか

相続登記が未了の場合は、宅地・農地を含めて相続関係の確認が必要です。実家の名義整理については親名義の実家を売る前の確認事項|名義・家財・購入時書類も参考になります。

同じ悩みを持つ方への案内

実家と畑を相続した場合は、最初から「全部売る」「全部残す」と決める必要はありません。土地ごとの名義・利用状況・制度上の条件を確認し、宅地と農地を分けて選択肢を整理します。

相続した実家全体の整理については名古屋市・愛知県の相続不動産・実家売却相談を確認できます。具体的な問い合わせはお問い合わせページから行えます。

関連記事

参考情報

農地の相続・売買・貸借・転用の具体的な要件は、所在地や利用状況によって異なります。最新の制度と個別条件は、農業委員会・行政機関・司法書士等の専門家に確認してください。

相談モデルケース一覧

実家・相続不動産の悩み別に、5つの相談モデルケースをまとめています。実際の相談・成約実績を紹介する一覧ではありません。ご自身の悩みに近い想定例から、確認する順番を探せます。