JR安城駅南側の安城南明治第一土地区画整理事業で、新しいマンション・賃貸住宅・テナントを組み合わせた大規模な土地活用計画が進んでいます。

対象となるのは、

第12街区
第22街区
第29街区

の3街区です。

現在公表されている計画では、

  • 第12街区:テナント+分譲住宅52戸
  • 第22街区:テナント
  • 第29街区:テナント+賃貸住宅36戸

が予定されています。

住宅だけで合計すると、

52戸+36戸=88戸

です。

さらに各街区へ店舗等のテナント機能が加わります。

2026年10月13日時点では、

2026年度着工予定

第29街区は2028年度開業予定

第12・22街区は2029年度開業予定

という計画が公表されています。

ただし、今回確認した安城市の最新公開情報では、3街区について「すでに着工した」と確認できる新しい公式発表までは確認できません。

この記事では、

  • 12・22・29街区に何ができるのか
  • それぞれの敷地面積・道路条件
  • なぜ約527㎡の29街区に13階建てが計画できるのか
  • 市有地はいくらで設定されていたのか
  • 角文など5社による事業内容
  • 2028~2029年に安城駅南がどう変わるのか
  • 周辺の土地・駐車場・アパート・店舗所有者への影響

まで整理します。

目次 [ close ]

結論|安城駅南に「88戸の住宅+3街区のテナント」が加わる計画

現在公表されている計画をまとめると次のとおりです。

街区計画敷地主な施設階数開業予定
第12街区2,176.04㎡テナント+分譲住宅52戸14階2029年度
第22街区1,557.34㎡テナント1階2029年度
第29街区527.34㎡テナント+賃貸住宅36戸13階2028年度

全体では、

分譲52戸+賃貸36戸=住宅88戸

です。

安城市はこの3街区を、市役所・アンフォーレ・DENCITYなどを結ぶ重要な位置としており、単に住宅を増やすだけではなく、

居住人口の集積+都市機能の誘導

を目的としています。

場所はJR安城駅から約500m南

3街区は、JR安城駅から約500m南側の安城南明治第一土地区画整理事業区域内にあります。

周辺には、

  • JR安城駅
  • アンフォーレ
  • DENCITY
  • 安城市役所
  • 安城市民会館
  • TOSHO-BLDG安城

などがあります。

今回の開発は、単独のマンション建設というより、これまで続いてきた安城駅南側の中心市街地再編の一部として見る方が分かりやすいでしょう。

安城駅南全体の街づくりはこちらで整理しています。

安城駅南はどう変わる?南明治土地区画整理と市有地活用をわかりやすく解説

第12街区|14階・分譲住宅52戸+テナント

3街区の中で最も大きな計画が第12街区です。

計画敷地は、

2,176.04㎡

約658坪です。

内訳は、

  • 市有地:1,543.08㎡
  • 民有地:632.96㎡

です。

つまり、市有地だけで建設するのではなく、市有地と民有地を一体化して土地を高度利用する計画です。

現在の提案では、

14階建て
分譲住宅52戸
+テナント

が予定されています。

第12街区は今回の「必須地区」

事業者募集では、第12街区が必須地区とされていました。

安城市は、この場所が南明1号線と南明2号線が交差する重要な位置にあることから、

JR安城駅を中心とした市街地への人口集積

を目的として、良質な住宅整備を求めています。

さらに任意では、

  • 医療機能
  • 小規模商業施設
  • 市民交流施設

などの都市機能導入も求めていました。

したがって第12街区は、単なるマンション用地ではなく、

住宅+都市機能

を組み合わせる中心街区として位置付けられています。

第12街区は4方向に道路がある

第12街区の道路条件も特徴的です。

西側

幅員8m道路
+幅員4mの歩行者専用道路

南側

南明2号線
幅員20m

東側

南明1号線
幅員20m

北側

幅員8m道路

です。

ただし西側の4m道路は歩行者専用道路のため、車の乗り入れはできません。

つまり土地の周囲に道路が多いからといって、

どこからでも車を出入りできる

わけではありません。

マンションやテナントでは、実際の車両出入口と歩行者動線が重要になります。

第22街区|約471坪に1階建てテナント

第22街区は、

1,557.34㎡

約471坪です。

現在公表されている計画は、

1階建てのテナント

です。

第12街区・第29街区のような住宅は予定されていません。

そのため第22街区について今後最も注目したいのは、

「何の店舗・施設が入るのか」

です。

飲食店なのか、

食品・物販なのか、

医療なのか、

生活サービスなのか、

オフィス系なのかによって、周辺の人流は大きく違います。

2026年10月13日時点では、具体的なテナント名は公表されていません。

第22街区も南明1号・2号線に接する

第22街区は、

東側

南明1号線
幅員20m

北側

南明2号線
幅員20m

に接します。

さらに西側には幅員8m道路と歩行者専用道路があります。

店舗用地として見る場合、

道路からの視認性

車両の出入り

駐車場配置

歩行者との回遊性

が重要になります。

同じ1階建てでも、入居する業種によって土地の使われ方はかなり変わるでしょう。

第29街区|約159坪に13階・賃貸住宅36戸

特に注目されているのが第29街区です。

敷地面積は、

527.34㎡

約159.5坪。

3街区の中では最も小さい土地です。

しかし計画は、

13階建て
賃貸住宅36戸
+テナント

です。

「159坪しかないのに13階建て?」

と疑問に感じる方もいるでしょう。

なぜ第29街区に13階建てを計画できる?

大きな理由の一つが都市計画です。

第29街区は、

商業地域

で、

建ぺい率80%
容積率400%

です。

さらに、

西側:南明1号線20m
北側:南明2号線20m
南側:幅員8m道路

に接しています。

土地面積だけを見て、

「約159坪だから戸建て数棟程度」

と考える土地ではありません。

都市計画上は土地を立体的に利用しやすい場所です。

「22街区の容積率を29街区へ移した」のではない

第29街区については市民から、

「隣の22街区の容積率を29街区へ融通したのではないか」

という趣旨の質問も出ています。

これに対し安城市は2026年3月、

事業者から、現在定められている容積率の範囲内で整備すると聞いている

と回答しています。

したがって現時点では、

22街区の容積率を29街区へ移して13階建てにする

という説明は確認できません。

第29街区単独の現在の都市計画条件の範囲内で整備する計画として説明されています。

3街区とも商業地域・80%・400%

都市計画条件を比較すると次のとおりです。

街区用途地域建ぺい率容積率
第12街区商業地域80%400%
第22街区商業地域80%400%
第29街区商業地域80%400%

さらに3街区とも、

JR安城駅周辺の駐車場整備地区

に含まれています。

ただし、

同じ商業地域・同じ容積率=同じ建物が建つ

わけではありません。

土地面積、道路、形状、事業採算、住宅需要、駐車場などによって最適な建物は変わります。

今回、

  • 12街区=14階マンション
  • 22街区=1階テナント
  • 29街区=13階賃貸住宅

と異なる計画になっているのは、その分かりやすい例です。

市有地の最低価格はいくらだった?

事業者募集時には、市有地の最低売却価格も設定されています。

街区市有地面積最低売却価格㎡単価
第12街区1,543.08㎡307,072,920円199,000円/㎡
第22街区1,557.34㎡313,025,340円201,000円/㎡
第29街区527.34㎡104,413,320円198,000円/㎡

坪換算すると、おおむね、

約65万~66万円/坪

の水準です。

ただし、これは一般市場で売り出された住宅地の成約価格ではありません。

2025年3月1日時点の不動産鑑定評価を根拠として設定された事業者公募用の最低売却価格です。

この価格をそのまま、

「安城駅南の土地は坪65万円」

と考えることはできません。

安城南明治の市有地価格についてはこちらで詳しく比較しています。

安城市の市有地はいくらで売れた?安城南明治の落札価格・入札者数13件を実例比較

事業者は角文を代表とする5社

今回の公募には1グループが応募し、最優秀提案者として選ばれました。

代表企業は、

角文株式会社

です。

構成企業は、

  • スターツ東海株式会社
  • 株式会社鵜飼哲矢事務所
  • 株式会社キャッチネットワーク
  • 株式会社丸山組

です。

安城市は2026年1月26日、この事業者グループと事業実施協定を締結しました。

角文は近くで「エルグランデ安城花の木」も開発

代表企業の角文は、同じ安城南明治第一地区で、

エルグランデ安城花の木

も開発しています。

こちらは第15街区に建設中の、

14階建て・41戸

の新築分譲マンションです。

エルグランデ安城花の木|第2期4,220万~5,920万円・41戸の新築マンションを解説

つまり安城駅南では、

第15街区の41戸

に加えて、

第12街区の52戸

など、複数の新築マンション供給が進むことになります。

2027~2032年のマンション供給まで合わせて見る

安城市内では安城駅周辺だけでなく、

  • 新安城
  • 三河安城

などでも新築マンション供給が続いています。

そのため中古マンション所有者は、

「安城駅南が開発されるから中古価格が必ず上がる」

ではなく、

今後供給される新築マンションとの価格差

を見る必要があります。

安城市の新築マンションは今後どうなる?2027~2032年の供給予定と中古売却への影響

2026年度着工予定|現在どこまで進んでいる?

安城市の公表スケジュールでは、

2026年度

着工予定

2028年度

第29街区開業予定

2029年度

第12・22街区開業予定

となっています。

一方、2026年10月13日時点で今回確認した安城市公式情報では、

「第12・22・29街区の建築工事が正式に着工した」

とする新しい発表までは確認できません。

したがって現段階の記事では、

「2026年度着工予定」

と記載するのが正確です。

工事開始を確認できた場合は、

予定→着工済み

へ更新する必要があります。

2028年度と2029年度は具体的にいつ?

「2028年度」は、

2028年4月~2029年3月

です。

「2029年度」は、

2029年4月~2030年3月

です。

したがって、

「第12街区は2029年春に必ず開業する」

とは限りません。

現時点では年度単位の予定です。

安城駅南ではすでに第27街区も動いている

今回の3街区だけが安城駅南の開発ではありません。

第27街区では、

TOSHO-BLDG安城

がすでに完成しています。

6階建てのテナントビルで、安城駅南の新しい業務・店舗系土地利用の一例です。

TOSHO-BLDG安城が安城駅南に完成|市有地第27街区の6階建てテナントビル

また第33街区でも、市有地有効活用事業の事業者が決定しています。

安城南明治第一「第33街区」の事業者決定|793.32㎡の市有地は今後どうなる?

つまり安城駅南は、

1つの大型再開発で一気に変わる

というより、

街区ごとの市有地活用が連続して進む

タイプの街づくりです。

アンフォーレ・DENCITYとの間が埋まっていく

今回の計画で特に重要なのが位置関係です。

安城市は第12・22・29街区について、

市役所・アンフォーレ・DENCITYを結びつける要

と説明しています。

これまでそれぞれ存在していた、

JR安城駅
↓
DENCITY
↓
今回の3街区
↓
アンフォーレ
↓
市役所

という都市機能の間に、住宅・店舗がさらに加わります。

そのため今後は、

駅から施設へ移動する途中の街

から、

その途中にも住む・買う・利用する目的がある街

へ変わるかどうかが注目点です。

周辺の地価は上がる?

今回の開発だけを理由に、

「安城駅南の地価が上がる」

と断定することはできません。

不動産価格は、

  • 駅距離
  • 前面道路
  • 間口
  • 土地面積
  • 用途地域
  • 容積率
  • 土地形状
  • ハザード
  • 周辺取引
  • 建物需要

などで決まります。

ただし、今回の計画から、

駅南でマンション・賃貸住宅・店舗を組み合わせた土地利用を事業者が具体的に進めている

ことは確認できます。

これは土地需要を考える一つの材料になります。

周辺土地所有者は「マンション価格」を土地価格と混同しない

第12街区のマンション販売が始まると、

「1戸5,000万円なら、この辺の土地もかなり高いのでは?」

と考えるかもしれません。

しかしマンション価格には、

  • 土地取得費
  • 建築費
  • 設計費
  • 共用部分
  • 駐車場
  • 販売費
  • 広告費
  • 金融費用
  • 事業利益

などが含まれています。

新築マンション販売価格から土地価格を直接逆算することはできません。

土地価格はこちらのように実取引・道路・面積を分けて見る必要があります。

安城市の土地査定はいくら?2026年の実取引・道路・面積から査定額の見方を解説

月極駐車場を所有している場合は?

安城駅南には月極・時間貸し駐車場もあります。

開発によって住宅や店舗が増えると、

駐車場需要が増える可能性

を考える人もいるでしょう。

一方で、将来その土地を売却・建築利用した方が有利になる可能性もあります。

比較する場合は、

年間駐車場手取り

と、

現在土地を売った場合の価格

を比較します。

安城市の土地は売る・活用どちらが得?駐車場・アパート・定期借地を数字で比較

古いアパート所有者は第29街区を確認したい

第29街区では新築賃貸住宅36戸が予定されています。

周辺で築年数の経過したアパート・賃貸マンションを所有している場合は、新築物件が競合になる可能性があります。

比較されやすいのは、

  • 家賃
  • 間取り
  • 設備
  • インターネット
  • 宅配ボックス
  • オートロック
  • 駐車場
  • 駅距離
  • 築年数

などです。

新築36戸だけで周辺賃料全体が下がるとは言えませんが、募集開始後の実際の家賃と入居速度は確認しておきたいところです。

店舗所有者は22街区のテナント業種に注目

周辺の店舗・テナント所有者にとっては、第12街区のマンション戸数以上に、

第22街区へ何が入るか

が重要になる可能性があります。

例えば、

食品
飲食
医療
美容
フィットネス
生活サービス

など、業種によって競合にも相乗効果にもなります。

テナント名が正式発表された段階で、この記事を再更新する価値があります。

「開発完成まで待って売る」は正解?

一律には言えません。

例えば、2029年度まで3年程度保有するとすれば、

  • 固定資産税
  • 草刈り
  • 建物修繕
  • 空室
  • 駐車場管理
  • 金利
  • 相続

なども考える必要があります。

仮に将来価格が上がったとしても、保有コストを差し引けば現在売却する方が有利な場合もあります。

逆に将来利用予定があるなら、急いで売却する必要はありません。

重要なのは、

現在売った場合の価格

を先に把握して、将来保有との比較基準を作ることです。

2028~2029年まで確認したい7項目

今回の3街区については、次を追うと街の変化が分かりやすくなります。

  1. 実際の工事着工日
  2. 第12街区マンションの商品名
  3. 第12街区の販売価格・間取り
  4. 第29街区の賃料・間取り
  5. 第12・22・29街区のテナント名
  6. 駐車場・車両出入口
  7. 周辺土地・中古住宅・マンションの成約価格

特に、

「計画がある」

から、

「実際に売れた・貸せた・利用された」

へ変わった段階の数字が、不動産価格を考えるうえでは重要です。

まとめ|12・22・29街区は安城駅南の「空白を埋める」開発

安城南明治第一地区の第12・22・29街区では、

第12街区

2,176.04㎡
14階建て
テナント+分譲住宅52戸

第22街区

1,557.34㎡
1階建て
テナント

第29街区

527.34㎡
13階建て
テナント+賃貸住宅36戸

という計画が進んでいます。

事業者は角文を代表とする5社グループ。

安城市とは2026年1月26日に事業実施協定を締結済みです。

現在の予定では、

2026年度着工

2028年度 第29街区開業

2029年度 第12・22街区開業

です。

住宅は合計88戸。

さらに店舗等が加わります。

ただし、不動産所有者が重要視したいのは、

「88戸増える」こと自体ではありません。

今後、

  • どんな住宅が売れるのか
  • 家賃はいくらになるのか
  • どんな店が入るのか
  • 人はどこを歩くのか
  • 車はどこから入るのか
  • 周辺土地が実際にいくらで売れるのか

まで確認することで、安城駅南の変化が具体的に見えてきます。

よくある質問

Q.第12・22・29街区はいつ着工しますか?

安城市は2026年度着工予定としています。

2026年10月13日時点で今回確認した公式情報では、正式な着工済み発表までは確認できていません。

Q.第12街区には何戸のマンションができますか?

現在の計画では、14階建てで分譲住宅52戸とテナントです。

Q.第29街区は何戸ですか?

13階建てで賃貸住宅36戸とテナントが計画されています。

Q.第22街区にはマンションはできますか?

現在公表されている計画は1階建てのテナントです。住宅は示されていません。

Q.第29街区は隣の土地の容積率を使って13階建てにするのですか?

安城市は、事業者から「現状で定める容積率の範囲内で整備する」と聞いていると回答しています。

Q.テナントは何が入りますか?

2026年10月13日時点では具体的な店舗・施設名は公表されていません。

Q.この開発で周辺の土地価格は上がりますか?

開発だけでは断定できません。

道路、面積、用途地域、土地形状、実取引などを個別に確認する必要があります。

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参考情報

安城市|安城南明治第一地区市有地有効活用事業(第12街区ほか)
https://www.city.anjo.aichi.jp/kurasu/machidukuri/minamimeiji12.html

安城市|事業者募集要項
https://www.city.anjo.aichi.jp/kurasu/machidukuri/documents/minamimeiji12bosyuyoukou.pdf

安城市|広報あんじょう2026年2月号
https://www.city.anjo.aichi.jp/shisei/koho/202602/documents/09-26.pdf

安城市|第29街区についての市民の声・市回答
https://www.city.anjo.aichi.jp/shisei/jouhou-hassin/2026koe/0302.html

安城市|安城南明治第一土地区画整理事業
https://www.city.anjo.aichi.jp/kurasu/machidukuri/kukakuseiri/minamimeiji/daiichi.html